タグ別アーカイブ: 数珠

数珠?念珠?珠数?

※(当ブログでは、念珠=数珠として書いています。文脈上の理由などから混在することがありますが、ご了承ください)

うちは創業時から、「長岡念珠店」という名前で営業しています。

念珠ってなに?

同級生に久しぶりに会って、「おまえ今何やってんの~?」なんてことがあるじゃないですか。
「念珠を売っててね」って返事をすると、「え?なんて?」と99%なるわけです。

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お客様と共に作る、もっと自由で楽しい数珠

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オリジナルの念珠を作りたい

というご要望は意外にも多く、あれこれ玉や房を選んで自分だけの念珠にしたいというお問い合わせは頻繁にいただきます。

これ、すごくいい雰囲気だと念珠屋としては感じているんですよ。

なぜ、今までの念珠はダサかったか

以下、どこかの教科書に書いていたわけではないのですが、僕の個人的な考察です。

はっきり言ってしまえば、売り手の怠慢だと思うんです。なるべくお客さんに知識を持たせないで、安い材料で同じものを大量生産して高額で売る。その方が楽に儲かるんです。

その点、車なんかはは社内でもデザイン、安全性、走行性能、最近では環境性能なんかも十分審議検討されて、マーケットに流れればその反応から、また、よりよいものが出来ています。

昭和の時代、数珠の世界ではその流れが無かったのです。
買い手の方も、こんなものだと押しつけられると、こんなものかと思って買っていました。

実は、変わりつつある念珠業界

「長岡さんのところだけ特別!」みたいに言っていただけることが多いのですが、意外にも最近は老舗もオシャレな念珠を開発しています。

車や家のデザインもそうですが、念珠業界でもなんとなくトレンドがあり、アシンメントリーな配列や男性でもやや小ぶりの玉を使う傾向がありますし、従来は価値があるとされた共仕立(すべて同じ素材)よりも、個性的に素材をミックスしたものも多くあります。

うちが特別なのは、ハイセンスなデザインを売れることではなく、一人ずつお話しを伺ってから商品を提案したり、時には新たにデザインを起こせる事です。

若い世代に伝わる念珠を

先日いらした素敵な姉妹のお客様と一緒に作った念珠はこんなデザインになりました。
小さな赤ちゃんを抱っこしてこられた、若い世代の方です。


お客様のセンスを組み合わせて、今までうちでも作ったことがない新しいデザインが誕生しました。
(左)数種類のカラフルな唐木に本瑪瑙(めのう)仕立、(右)欅(けやき)と玻璃インカローズを交互にセット。
どちらも、素材の色なじみがよく、個性的なのにしっくりくる可愛らしい念珠になりました。

中村勘三郎の有名な言葉で、型がある人間が型を破ると「型破り」、 型がない人間が型を破ったら「形無し」というのがあります。

そこ行くと、頭が固い僕らよりも、固定概念のないお客様のほうが案外簡単に型を破ってくれることがあるのですが、脈絡なく自由に作るだけでは「形無し」の念珠になってしまいます。
それを、経験や知識をもって「形無しなアイディア」→「型破りな念珠」に仕上げていくのが、自分たちの仕事だと感じています。

「あー、これカワイイ!」から始まる念珠

念珠を楽しむのは不謹慎と思っている方もかもしれませんが、それを言ってしまったら、立派な仏壇やお寺の伽藍(がらん)は要りませんし、お坊さんの袈裟(けさ)だって本来はボロ切れでも良いはずです。みんな人間の都合で有り難く思ってもらえるように立派になったものです。

でも、そうじゃないと、大事に出来ないという人間は弱い性質なものですから、そのように進化してきました。
お気に入りの念珠を持つことは決して悪いことではないと思っています。

いくら買ってももっと高価な念珠が欲しい、他人の念珠より劣っているのが悔しいとなっては仏教的にも本末転倒ですが、「この念珠は素敵だな」というところを機縁に、仏教に親しんでいただければ何よりです。

市販の念珠もオシャレになりつつあるとは言っても、致命的な欠点があります。
それは、お使いになる方のためだけにデザインされたものではないということです。

本当に欲しいのはカワイイ念珠ではなく、仏教に少し前向きになれたという気持ちだったり、念珠にまつわる自分や作り手の想いの方かもしれませんね。

 

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福祉施設で作る数珠

※(当ブログでは、念珠=数珠として書いています。文脈上の理由などから混在することがありますが、ご了承ください)

当店もおかげさまで、多方面でお仕事させてもらえる機会が増えてきました。
仕事の意義が少しずつ形になってきている実感があります。

就労継続支援B型

今月(平成29年6月)「ARC ~歩~」(以下アルク)という就労支援B型事業所が札幌市にてスタートしました。 続きを読む

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男性が選ぶべき、葬儀に持って行く数珠とは

殿方、お待たせしました!
葬儀に持って行く念珠の解説、男性編です。
女性用についての解説をご覧になりたい方はこちらをどうぞ。

女性用の解説と同じように、ここでは宗派の形については触れず、あくまで素材についての話題です。

男性はもともとダークな色が多いので、特別気を使わなくても大丈夫なことが多いです。
しいて言えば、木玉はどんな場合でも無難(ぶなん)です。価格が安いので気楽に普段使いしやすいですが、大法要では見劣りするかもしれません。葬儀では、故人との関係を問わず問題ないでしょう。

黒オニキスの真っ黒もいいのですが、黒縞瑪瑙(くろしまめのう)のように、シックでオシャレな石もあります。リクルートスーツにストライプを選んでしまったような感じは多少ありますが、若い方が1本持つならこういうのもオシャレで機会をとわず万能です。

男性用では木玉+天然石仕立てという組み合わせは、葬儀以外の機会でも万能で使いやすいと思います。組み合わせは無限にあります。

中には男性用でもこういうトロピカルな石もあります。(下の写真はタンザニアアマゾナイト)
見ているだけでうっとりするほど美しく、個人的にはどの石よりもお薦めしたい良いものではあります。

しかし葬儀用に限って言えば、もうひとつ落ち着いた色の念珠があるといいですね。

大人の男性には、琥珀(こはく)や水牛角(すいぎゅうつの)いかがでしょうか。

この辺りになってくると、高級なだけでなく、出会った時が買い時と思えるほど、珍しい物も増えてきます。当店でも1点限りということがほとんどです。ご自身にとって特別な念珠になることは間違いありません。

その他、男性用では人気の虎目石系、緑や青系の石も落ち着いた色のものもあるので、上げればきりがありません。

男性用は、ながく使用することでどう変化するかという「素材の味」を楽しみにしている方も多いです。ものによっては、僕が想像もつかないような「その人の色」に染まっていく場合もありますが、多くの場合はアドバイスができるかと思います。

いずれにしても、急な事情で慌ててお求めになるようなことなく、何もないときにゆっくりと吟味して選んでいただきたいです。

皆さん(実はほとんどのお坊さんでさえ)、念珠のことなど良く知らないものです。
小さなことでも遠慮なくお尋ねください。一緒に、良いものを考えましょう。

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葬儀の数珠は、どう選ぶ?(女性編)

一般の方が、もっとも数珠を使う機会といえば、やはり葬儀でしょうか。
最初から何本も持つのは難しいもしれませんが、すでにお持ちの方は、葬儀用とそれ以外(宗派の各法要、お墓参り、寺院観光など)で使い分けるのがよろしいかと思います。

初めて購入されるかたは、葬儀で使うことを想定しています。その場合、どんな素材を選ぶべきかというお話をします。

実は、こういう話題はとてもデリケートで、正解の教科書がないのですが、参考にしていただければ幸いです。親戚やお付き合いのある住職さんなど身近な方にも相談してみてください。

形になると宗派の問題もからみますので、ここでは素材の選び方についてだけ書くことにします。

正解がないというは、そもそも、念珠の素材に決まりがないので、葬儀に使うものだからと言っても、急にルールが増えるわけではありません。しかし、この辺が「無難(ぶなん)」という選び方はあります。

さて、まず葬儀ということは、悲しみの席ですからね。仏教の教えとは関係なく、派手過ぎたり、おめでたい雰囲気のものをあえて持つべきではないと考えます。

女性であれば、白系は無難と言えるでしょう。
たとえば、定番は本水晶(ほんすいしょう)です。

その他、白蝶貝(しろちょうがい)や白メノウなどもありますね。

白と言えば「なぜ、真珠(しんじゅ)と言わない?」と思った方がいるかもしれません。
ズバリいうわよ!(古っ・・)僕は真珠をお勧めしません。
喪服のネックレスやイヤリングは真珠ということになっていますが、それは西洋の喪服と一緒に入ってきた文化です。葬儀の念珠が真珠である理由はありません。

校量数珠功徳経(きょうりょうじゅずくどくきょう)によると、サンゴや真珠もそこそこ良いとは書かれていますが、それを根拠とするならば、菩提子(ぼだいし:ボダイジュの種)が最高と書かれているので、そちらを選ぶべきです。

真珠というのは、手でベタベタ触って良いはずがありません。揉むと玉同士がこすれて、すぐに表面がはがれてしまいます。汗にも弱いです。また、極細の糸しか通せないため、よく切れます。
そのため、念珠の素材としては向いていないのです。

それ以外だと、黒オニキスなどのダーク系の色合いも問題ないでしょう。

北海道の雰囲気では、ローズクォーツ等の薄ピンク系も、全く問題ありません。しかし、こうなってくると微妙なところで、地域によって、また家柄によっては、「赤っぽいもの」を避ける場合もあります。

ピンクサンゴのような淡い色も同じくOKだと思います。
下の写真は本物ではなく、サンゴ風の樹脂の玉です。

同じピンク系でも、インカローズのように色がきついものは、葬儀では避けたほうが良いかもしれません。
ダメという決まりはありませんが、軽くやっかみを言う親戚の叔母さんがいる可能性はあります。

ちなみに、名古屋や金沢の近郊では、「葬儀では白い房」というのが習慣になっている地域もありますのでご注意ください。

その他、緑や紫などの中間色は、ほとんど場合で問題ないと思います。

いかがでしたでしょうか。素材や色、一つとっても、念珠選びはとても難しいですね。
今回ご紹介他にも、きっとお好みに合う選択肢はたくさんあります。
失敗したくないあなたは、お気軽にご相談くださいね。用途、お好み、ご予算などからいくつかピックアップしてご提案します。買うかどうか迷うのはそれからゆっくり悩んでください。

近頃は、なんでも女性が優先です。笑
次回は男性用について書きたいと思いますので、殿方はもうしばらくお待ちください。

追記:
男性用についての記事を投稿しました。こちらをご覧ください。

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ミャンマーの数珠くり瞑想

仏教の発祥以来、いわゆる北伝の仏教では数珠が発達して、日本では各宗派ごとに、さらには法要の内容や袈裟に合わせて数珠が定められていたり、意外と決まっていなかったりと、とにかくたくさんの形が存在します。逆に一般に南伝の上座部仏教圏では、僧侶も数珠は使いません。

しかし、ミャンマーというのは地理的環境、民族的特性もあると思いますが、仏教徒の習慣も独特です。教理的には上座部の教えに近いのですが、お勤めの習慣は中国や日本でも見られるような大乗仏教に近い部分もあります。

つい最近まで、上座部圏では数珠は使わないと一括りに思っていたのですが、たまたまミャンマーのお話を聞き、タイ北部やミャンマーでは、わりと普通に数珠が使われていることも知りました。ミャンマーの比丘尼ディーパンカラ・サヤレーも、子どものころから周りの大人がやるように数珠を爪繰って瞑想してしていたということをインタビューで話していました。
『ビルマ佛教』(著・生野善應師)によると、108個プラス紐留めの1個の玉を両手で爪繰りながら使うということが解説されています。俗人は「無常」「苦」「無我」(実際にはビルマ語で、サンスクリット語、パーリ語とも発音は少し違うようです)と唱えながらそれぞれ1個ずつくります。108個ですから、36セットで一回りということになります。僧侶はポンジーと呼ばれていますが、9種類の言葉を108回ずつ唱えて、最後にその9称号を1回ずつ12セットで108個をくるという作法になっています。基本的には結跏趺坐といいますから、いわゆる座禅をしてということですが、堂内を歩きながらすることもあるようです。

ちなみに、ビルマ語では数珠のことを「ゼバディ」というそうです。

 

ヴィパッサナー瞑想のような古典的なものだけでなく、先日、プラユキ・ナラテボー師にご指導いただいた手動瞑想のように新しいスタイルの瞑想法もありますが、数珠を繰りながらというのは、意外に私たち日本人にもなじみ深いところではないでしょうか。

商品写真20160608-304

そんなわけで、さっそく作ってみました。情報が少ないので想像の部分も多いです。見たことがある写真だとおそらく直径8mm前後の玉で作っていそうですが、これは10mmの黒檀を使っています。日本だと禅宗の形に近いですが、四天玉はありません。これは四天王を表すと言われています。もともと、インドの神様なので、たぶんインド人が効いたらヒンドゥー教の話になのでしょうか。ミャンマーでも四護神というのはあるようですが、仏教とは分けて考えられているようです。

さて、これをくりながら、「無常」「苦」「無我」、「無常」「苦」「無我」、・・・・
明日の朝からやってみようかしら。

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店名を筆文字で書いていただきました。

お陰様で、当店も開業から丸5年になります。
今までは、活字の毛書フォントを使ってロゴを作っていましたが、念願でもあった手書きをお願いしました。

ロゴ

書いていただいたのは、筆文字工房 夢興(ゆめこう)さんです。

筆文字工房 夢興 ホームページ

札幌近郊の方なら、ラーメンやさんの麺や虎鉄、吉山商店などで夢興さんの作品を目にしたことあるかもしれません。抽象的ではありますがいろいろイメージを伝えて、それを形にしていただきました。とても気に入っています。今後は、看板やパンフレット等、さまざまな媒体に活用させていただく予定です。

そもそも長岡念珠店という名前に決めた経緯ですが、特に他に候補があったわけではありません。

肩書も実績もなく本当にゼロからスタートするにあたって、店名と氏名の連動ということにすごく違和感があったのです。たとえば、「いろは念珠」という店名にしたら、「いろは念珠さん」と呼ぶ人がいたり、「長岡さん」と呼ぶ人がいたり、自分はどう名乗ったらいいのか等、なんとなくしっくりきませんでした。そんな理由で、「長岡」を入れることは当然のように考えていました。

そして、自分の商売に限らず、社名を聴いて何を取り扱っているのかわからないというのは、大手企業ならかっこいいですが、個人で商売をするにはワンクッション説明が必要というのは有利なことはあまりありません。したがって、「念珠」または、「数珠」のどちらかですが、たまたま立ち上げ時のお客様は「念珠」と呼ぶ方が多かったこと、また、「数珠」は、京都では「珠数」と表記していることも多く、どちらが正しいという議論は今は横においておきますが、すくなくとも安定してない現状があります。そんな流れで、「念珠」を採用しました。
最後に、「長岡念珠」の他、この業界では定番の長岡念珠舗、長岡念珠堂なども考えられなくもないですが、製造専門でも、卸でもなく、エンドユーザーに一番近いところで手渡しできる商売のイメージから、一番簡単な「店」をとりました。

結果的には、一番わかりやすく、一番恰好悪いとも思える名前でしたが、気負うことなく、気取ることなく、身の丈に合った仕事がしていけて、今では愛着もあり気に入っています。

既存の商品タグなんかも、徐々に新しいものに差し替えていきたいと思います。
ささやかですが、とても有意義な設備投資に満足しています。

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