いよいよ近づいてきました「念珠の学校」。ご存じない方は、まずはこちらをご覧ください。↓

念珠を売る人から、念珠を伝える人へ

念珠作りの教室ということをやり始めたのは今から7,8年は前の事だと思います。すでに、どこが初めてだったのか記憶も曖昧ですし、そもそも、教えるのは今回が初めてという会が改めて設けられたわけではなくて、教室業自体がフェードインだったこともあります。

主に、お付き合いのお寺を通じての仕事ばかりでしたが、もっと一般の方に広く知って欲しいという思いから、江別イオン内にあるカルチャー教室の講師として2年間ほど開講しました。

後に、単独開催というスタイルでも集客するようになり、運営方法も概ね確立されてきた2017~18年は札幌での開催に力を入れ、2019年は、高松興正寺別院様の報恩講に合わせた出張販売、および念珠の話トークイベントをきっかけに、大阪でのワークショップ開催、その後、東京、名古屋と地域の皆さんにもご協力を得ることができました。

念珠を学ぶこと

「仏教系の学校をでているんですか?」なんてことを言われることもありますが、僕は工学部の電気科落ちこぼれで、仏教どころか、自分のもともとの専門でさえ、ついて行けないような学生でした。

仏教に関する何よりの情報源は、お寺の法話。もちろん本から得ることも多いです。その他、この時代はネットは欠かせませんが、コンテンツとして積み上げられたものだけでなく、SNS等で、僧侶や学者の見解を直に見聞きできる、または教わることもできるような関係には、大いにお育ていただいてるという実感があります。

ただ、念珠に関する専門知識というのは、仏教全般ではカバーしきれないことも多く、一般には「お坊さんは何でも知っている」と思われているかもしれませんが、僧侶でさえ、自分の宗派以外のことになると、まったくノータッチということも少なくありません。

念珠について、体系的に書かれた書籍も「時代に一冊」と言っても過言ではないほど、数は少なく、仮にそういった古い本を入手しても、現場の実情とはまったく一致していないということもあります。

「念珠の形」というテーマをひとつとっても、多種多様の十人十色で、宗派の決まり事、地域性、単に装飾性として発展した部分、個人的な趣味で作ったのかとも思えるような、出所がまったく謎な形も多数存在します。

つまり、掘れば掘るほど、わからないことが増えてしまうのです。

よく、○○宗はこのような形という類いの説明や、数珠に関する経典を引用して説明しているサイトがありますが、はっきり申し上げて、現場では全然そのようになってくれないということがあります。(知識として、基本を押さえておくというのはけっこうだと思いますが・・)正しいことを盾にして、これが「正式」「正解」「正しくは・・」と責め立てても、本質的にはいかに曖昧であることか。

そうはいっても、そのあたりが念珠を学ぶことの面白さ、魅力でもあると思うのです。

念珠の事を教える

教えるというときに、大きく分けて2通りのパターンがありまして、話を聞いてもらうこと、そして、実際に作ってもらうことがあります。

作ってもらうことに関しては、それ自体が体験を伴いますので、今後も引き続き調整して続けていきたいとは思っています。

問題は、お話しをする方で、今まではどうしても教科書的な説明に終始してしまいました。

真面目に知っていることを詰め込んで伝えるのに精一杯でしたが、念珠の話を聞く中にも体験がともない、それがアミューズメントである必要があると考えたのです。

体験をデザインする

これはもはや単なる念珠の解説をするのではなく、参加者の体験をデザインするという発想に気付きました。念珠の素材や房の色を考えてデザインするのと同じように、体験もデザインするのです。よく目をこらすと、世間で何気なくこなしていることは、意外と誰かにデザインされた結果であることもあります。

取り扱う商品が地味な業界ではありますが、語りようによっては、若い世代のひとにも「念珠ヤバイ!フツーに面白い!」と、たとえ、われわれ中高年には良いのか悪いのかよく分からない評価であっても、少なからず関心を持ってもらえる存在にはなり得ると思っています。

もちろんそれが、仏教への興味と広がる足がかりとなって欲しいと願うことはいうまでもありません。

具体的には、心理的なものも勉強し、テキストとトークの工夫します。順序立てて説明すると、一見わかりやすそうですが、人はもっと直感的なものの方が受け入れやすいと思うのです。なぜ川から桃が流れてくるのか考察する必要は無いし、犬語、サル語、雉語をマスターしてマルチリンガルにならないと旅に出られない桃太郎なら面白くありません。

以前、あるそば屋さんが語っていた、「蕎麦通が唸る蕎麦ではなく、子どもが喜んで食べてくれる蕎麦を目指したい」という言葉に衝撃を受けたことを思い出しました。

もっと、直感的な念珠の魅力、奥深い面白さを伝えられる工夫が必要だと考えています。

イノベーションは狙って起こるものではありませんが、改善、改良というのも、終わることなく続けて行かなければなりません。振り返ればあのときが分岐点だったとなるものです。

まずはできることから。
今月からはじまる「念珠の学校」では、精一杯のプログラムを用意したいと思っています。

参加予定の皆様については、どうぞご期待ください。

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