日蓮宗

念珠の作り方を覚えたい!個人レッスンの様子

念珠作りの個人レッスンを始めて、着々と申し込みが増えつつあります。

マニアックな講座ですので、一気に増えすぎて困ったなんてことにはなりませんが、ずいぶん遠くから通ってくださっている方もいますし、本州からも近かったら習いたいのにというメッセージをいただいております。

個人レッスンの様子

無料体験レッスンでは、腕輪念珠から

ゴム房のない物をブレス念珠、昔ながらのボサ付きの腕輪を腕輪念珠と当店では呼び分けていますが、無料体験レッスンでは、まずはそこからオススメしています。もちろんこの時間を使って、さっそく本格的な念珠をつくっていただくこともできます。

体験講座ではレッスン料は無料、ご要望に応じて最低限の材料代のみをお願いしています。

アクセサリー作りなんかで、天然石ブレスレットはもうわかっているのでやらなくていいという方も多いのですが、念珠屋さんのブレスはシリコンゴムが4重になっているってご存じでした?

太いゴム1本でも形にはなりますが、劣化して切れるときに、玉をばらまいてしまうんですよね。
細いゴムを束にしていると、耐久性が良いだけでなく、切れる兆候がでる期間が長いので、交換しながら長く使っていただけます。

 

とくに、ゴム房付きの腕輪念珠に関しては、当店独自に開発した仕立方ですので、色ゴムを通しただけの腕輪と違い、とても丈夫で長く使っていただけます。少しだけ手間がかかりますが、この作り方は覚えておいて損はないと思います。

無料体験ですので、もちろん、作り方は無料公開です。

30種類以上の材料から好きなものを自由に組み合わせて作ってもらっていますよ。

 

それぞれ、個性的ですね。

作り方はもちろんですが、女性は選ぶ時間が長い!それもまた、楽しみのうちです。

単念珠の仕立

本レッスンに入ると、さっそく本格的な単念珠の仕立方を練習していただきます。

ちなみに、入会特典として、本水晶&正絹房の材料をプレゼントしていますので、こちらは別途材料の購入をしなくてもすぐに作っていただくことができます。

意外と知られていない事実

腕輪同様に、「こんなモノ、玉に糸を通すだけでしょ?」
って、思っている方が、意外と多いのです。

別に決まりはないので、このような作り方は良くないと批判する必要は無いのですが、いくつかある残念な作り方の代表的ものを挙げてみましょう。

房の付け根に、謎の玉が数個入って作ってある念珠がありますよね。
あれを見ると、「ああ、念珠の作り方を知らない人がやったんだなぁ・・」と思うわけです。

個人で工夫してやっている方は良いと思いますよ。しかし、普通にこういう商品としても売られているので、気にしないという方は、気にしなくても問題ないのですが・・

二輪や本式では、「弟子玉」というのがありますが、単念珠の場合です。

ソースの特定を防ぐため、あえて汚いイラストでお送りします。
残念な念珠の一例。(あくまで個人的な意見です)

テグスや細い木綿糸を数本通してあることが多いですね。
すぐに切れて玉をばらまいてしまいます・・

房の付け根はこんな風に編み込んでいます。
念珠作りの一番楽しいところですね。

単念珠の軸編み

どんな風に作っているのでしょうか。
動画を見れる方はこちらもどうぞ。

この基本的な動作が出来きると、どの宗派の形でも自在に作れるようになるんです。

そこまで、本格的にやらなくても略式念珠くらい作れたらいいなという方の場合でしたら、組紐の要領で軸を編むこともできます。

これなら、初挑戦でも、なかなか立派に出来ます。
ただ、二輪や、本式念珠も自在に作れるようになりたいという方は、やはり前者の編み方を覚えてもらった方が結果的に近道です。

房付け

いつも、割烹着が素敵なお母さん。
初めての作業に苦戦しながらも、上手に仕上がりました。

紐房はアレンジも楽しめる

色の組み合わせも自由に出来ますが、人気の釈迦結びの留め方なども、御希望があれば練習できますよ。

二輪の数珠だって作れます!

単念珠がしっかり作れるようになると、実は技術的なことはほとんどクリア出来ています。後はその応用で、自分の宗派にあったもの、大型のものなども作ることが出来るようになります。

こちらは、日蓮宗型の本式です。とても難しいですが、出来上がったときの感動も一入ですね。

珍しい葡萄石の振分数珠。タイミングが良ければこんな珍しい材料も提供できる場合があります。受講生さんの作品ですが、とても綺麗に仕上がっていますね。

まとめ

個人レッスンでは何が習えるんですか?と躊躇している方もいるかもしれません。グループレッスンではなく、せっかく個人なわけですから、作るペースも、内容もそれぞれです。

段階を踏まなければ、その先は教えない等という仙人の修行のようなこともしておりません。

それぞれの宗旨や立場がありますし、趣味で楽しみたい方から、商売にしたいと考えている方まで、意識のレベルも様々です。気持ちばかりはやっても技術が伴うとは限りません。

念珠の話をたくさんしながら、知識も技術も深めながら、こうなりたいというレベルを全力で応援するというスタイルでレッスンをやっています。

特別な道具や材料がなくても、実用的かつ品の良い念珠を作る技術を長年かけて開発しました。それを出し惜しみすることはありません。

興味があると言う方は、まずは体験レッスンからいかがでしょうか。
こちらのページも、ぜひご覧ください。
https://nagaokanenju.com/blog/nenju_handmade_lesson

おまけ

「近かったら習いたいけど、さすがに北海道までは行けない・・」
という、メッセージを複数いただいております。

定期的な個人レッスンで飛行機で行き来をするというのは、やはり現実的ではありませんが、ある程度の人数がいてグループレッスンにするとか、個人でも、二日くらい缶詰で集中講座にしてしまうとか、方法がないわけでもないように思います。

安宿&LCCで十分ですので、できるだけフットワークを軽くして、どこへでも行きたいと思っています。遠方でもお気持ちがあれば、まずは相談してみてください。

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日蓮宗型の修理

当店が承るお仕事で、意外と多いのが日蓮宗型の念珠の修理です。
日蓮系の宗派は沢山あるのですが、全国的にも割合でいうと多くはなく、北海道では曹洞宗や浄土真宗各派と比べるとかなり少ないと言えると思います。

ところが不思議なもので、宗派をお尋ねした時に、自信を持って答えていただくのは日蓮宗の方が多いです。同業者の間でも、「日蓮宗の方は熱心な方が多いよね」というお話をしていたことがあります。

日蓮宗は本式にこだわりますので、みなさんこの形を見慣れているかと思いますが、他宗の方から見るとなんとも珍しいのではないでしょうか。玉房が2個と3個に分かれています。

仕立てる手順でいうと、実は全宗派のなかで一番難しく、この形が作れると、他の形はすべて作れると言えるほど、仕立て技術の総集編となっているのです。

今でこそこうやって修理させていただいてますが、始めの頃は苦労したなぁ・・と。作るたびに思うことでした。

それにしても、このたびお預かりしたこちらの念珠、黒檀がみかん玉になっていてとてもかっこいいですね。

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第17回おぼん万灯会で「念珠くじ」

小樽仏教会主催の「第17回おぼん万灯会」、今年も声をかけていただきました。

実はここ2年続けて雨、それも大雨や暴風雨、3年前も途中一時雨。今年も北海道には珍しく台風上陸ということもあり天気が心配されました。連続して台風が北上してくるなか、ちょうど8月19日だけは蒸し暑い曇りではありましたが、終了まで雨は持ちこたえてくれました。

長岡念珠店は、昨年から同様で通常販売はせずに、「念珠くじ」を開きました。
雨が降っていないということで、久しぶりの通常レイアウトでの出店となります。例年お気遣いいただき、ポールポジションともいえる最上座にテントを張らせていただいております。

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縁日出店でありがちな、絶対に当たらないクジではなく、ちゃんと確立を計算して当たりも入れましたよ!
1等は豪華念珠を用意しました。多くの宗派で略式として使っていただける単念珠を男女用・・と思ったのですが、会場は各宗派の方が来ております。本式にこだわりが強い日蓮宗の方が1等を引いた場合どうするか・・そう思うと、日蓮宗型の男女用も用しました。日蓮宗型は高いんですよ・・。一等がその価格相場なら浄土宗型だって出すことができます。というわけで、浄土宗の日課念珠も男女用各一つ。

本水晶天然石の腕輪念珠や高級線香も選ぶことができる2等、3等もそこそこ入れたのですが、早い時間は4等ばかり出ました。「おぼん万灯会」の記念台紙が入った、念珠風ストラップです。
いうなれば残念賞なわけですが、意外とこれが好評で、ハズレでいいからこれが欲しいという方もいらっしゃいました。
辺りも暗くなり勤行が始まる頃の時間帯、とうとう1等を引かれてしまいました!ご宗旨は浄土真宗の女性でしたので、単念珠をゲット。
商売としてはハズレが多ければ儲かるわけですが、夜になってからは当たりが濃くなり2等、3等も連発していました。
小樽のみなさんはなかなか強運持ちで、良いペースであたりの鐘が鳴り、楽しんでいただけたようです。
商売的にはプラマイでチャラというところですが、小樽では日ごろのご贔屓にしていただいてますので、還元イベントということでいいんじゃないでしょうか。

早い時間は、大道芸や縁日で楽しんでいただくわけですが、夜の勤行はとても荘厳です。
6000基とも言われる灯篭が並び、公園の池に流されます。各宗派のお経がリレーで勤められます。
南無阿弥陀仏、南無釈迦牟尼仏、南無大師遍照金剛、南無妙法蓮華経と、ひと並びで耳にすることはなかなかできない経験です。
近頃は超宗派ということがよく言われますが、日本の伝統宗派をそれぞれ尊重しながらもこうやって共存していける姿というのは、全国的にも珍しい小樽仏教会の姿だと思います。

雰囲気だけもお伝えできるように、ビデオも少し撮ってみました。

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念珠のデザインあれこれ

念珠の形の話になると、大きく2パターンの方がいらっしゃいます。

一方は、何かと「正式」にこだわりがあり、房の色や形にも自分なりにルールがある方。
もう一方は、「え?宗派とか関係あるの?」という、全然気にしない方。

僕が今まで調べたことをまとめると、念珠の玉配列に宗派として正式なこだわりがあるのは日蓮宗系の各宗派で、それ以外では意外とはっきりしとした決まりはありません。日蓮宗でも梵天の仕立て方や色大きさもさまざまですが、そこまで細かいルールがあるわけでもないようです。ただし、習慣的に好まれる、嫌われるといったことや、地域柄、世代、いろんな要素がありますので、絶対的な正解、正式はありません。
たとえ所属する宗派の本山が良いといっても、お姑さんがダメといえばダメという世界があることも事実です。

玉配列は各宗派ごとに利便性や教義上の理由で進化、または簡略化したという見方はできると思います。
しかし、「房」についていえば、どんな文献を漁っても、各宗派の作法をつかさどる機関に問い合わせても、今のところ、流行と装飾性で変化してきたとしか考えられません。
「流行っている」という表現を使うと、違和感を感じたり、場合によっては怒ってしまうお客さんもいますが、実際のところそうとしか言いようがないのです。

例えば、真言宗、浄土宗、日蓮宗でよく使われる菊房という作り方は、ほとんど釈迦梵天(小田巻梵天、かがり梵天)が主流になっています。また、浄土真宗系各派の男性僧侶の間では、こういう路線が流行りつつあります。
男性でも小ぶりの玉。2~3色使った長めの紐房、角アミの部分は一世代前から定着したものですが、最近はさらにその下に釈迦結び等の飾り結びをするのが、ひそかにブームになりつつあります。

そんなことを踏まえて、間もなく納品になる記念品はこんなデザインでご提案させていただきました。

紫水晶紐

紫水晶はグレードによって価格の幅が広く、ドッグティースアメシストや藤雲石などのように貴石の世界では分類されているものもあります。このたびは、最高グレードの紫水晶に、明るい紐を組み合わせました。
細かいですが、角アミは2色で飾り結びのところだけアイボリーの紐を足してあるのがミソです。

いちいち意匠登録を取ったりする業者もありますが、「流行」ということを意識するとその意味は薄れます。「ちょっと前にあったよね、そういうの」というデザインをわざわざ真似して売る必要はありません。僕の考えとしては、おしゃれなものを日夜考えますので、皆さんどんどん真似して流行らせてほしいと思っています。アパレル業界で言うところのファッションリーダーである方が、よほど価値があります。

仏教を本気で信仰すれば、こんなところで色気をだすこと自体違うと思うし、わざわざ執着を一つ増やすのもどうかという疑問はありますが、それを言ってしまったら仏教には関係ない「先祖供養」だって同じことで、「念珠から入る」という機縁もあってもいいと思うのです。せっかくなら、お好みの念珠を、お気に入りの形に仕立てて、皆さんにも楽しんでいただきたいと思います。

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日蓮宗用数珠の組直し

ホームページを見たということで訪ねてきてくださったのは、市内の日蓮宗の方で、お持ちになられた数珠はずいぶん使い込まれた日蓮宗用でした。

日蓮宗は本式へのこだわりが強く、一般在家でも日蓮宗用の本式数珠を強く勧められます。
以前、日蓮宗の総本山になります身延山様に数珠についての問い合わせをしたところ、日蓮宗宗務院という機関より丁寧なお返事をいただきました。いずれにしても玉の数、配列については正式にこだわってほしいということ、ただし、玉の素材、房の色については規定がなく、近年、菊房に代わって主流になっている釈迦梵天(小田巻梵天、かがり梵天ともいう)については問題ないということでした。
歴史的な資料も合わせていただき、よく見ると、今の数珠の形が最初からまったく違うものを古い時代は使っていたようです。これはどの宗派にも同じことが言えて、正式が後からついてくるというなんとも興味深いことです。

日蓮宗の数珠は、どの宗派よりも玉も房も多く、軸糸のくみ直しとなれば、非常に手間がかかります。
それゆえ、数珠自体の価格としては手間賃の占める割合が大きく、安価な材料であれば、買っても直してもほとんど同じということはよくあることです。しかし、「想い」がこもると物質的な価値だけで価格の比較ができなくなります。今回お預かりした2連も、このように先代から受け継いだものを自分好みにアレンジして、奥様と息子さんが使われるということでした。箪笥の肥やしになることなく、次の世代に伝わるご縁があったのですから、なによりですね。

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日蓮宗の数珠

日蓮宗の数珠について、総本山である身延山久遠寺様に問い合わせたところ、関係機関である日蓮宗宗務院様よりお返事をいただきました。
質問の内容だけでなく、『日蓮宗辞典』よりの抜粋で、詳しい資料もいただき感謝しております。

念珠に関する資料が少ない他宗とは違い、結構詳しい記録も残っているようです。
鎌倉期より室町末期頃までのものは、現存する遺品等からみても現在とずいぶん形が違ったそうです。その後、実用的に改良がくわえられ、現在の形に至ったということです。また、どの宗派でもそうであるように、五条、七条の袈裟をかけると装束念珠を使うほか、実は、北海道内の日蓮宗で、独特の変形型を使っているお寺があり、そのルーツを知りたかったのですが、宗派としては、修法師が祈祷の時に房の長いものを使うことぐらいしかないようです。北海道開拓以降、何かのきっかけでリージョナルスタイルができたのかもしれません。

ちなみに、一般の日蓮宗檀信徒に関しては、日蓮宗檀信徒用勤行数珠(詳しくはお問い合わせください)を推奨しており、その他の略式や一輪の念珠は推奨しないという回答でした。やはり他宗よりも、本式へのこだわりが感じられるため、日蓮宗の方はぜひご参考になさってください。

昔はけっこう、日蓮宗でも数珠を擦り合わせてジャラジャラと音を鳴らす人がいました。これは密教の修法や山伏修験の作法に始まることで、日蓮宗としては間違いと聞いたことがありましたが、資料には、「常には用いない」と記述されています。お寺の関係者にお尋ねしたところ、資料には明記されていませんが、お勤め中、お経がずれたときなど、合図をするために鳴らしたりするそうです。まさに、「常に非ず」の時に鳴らすことものあるのですね。こういう「隠」の部分というのは本だけではわからないことが多く、とても面白いと感じます。

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