三笠市真法寺様、報恩講にて初出店

10月1~2日で三笠市真法寺様の報恩講が勤ました。

たまたま修理の念珠をお届けした時に、出張出店の話になり、急でしたが今年初めてやらせていただきました。
真法寺様は、江別の大麻に支院を建立され、私たち江別市民にとってもより身近になったお寺です。

どうせ同じところに向かうのだからということで、僕は江別の檀家さんを乗せ、一緒に三笠の炭鉱町である幾春別まで往復しました。
同乗したのはつい数年前に警察を定年退職されたのサトウさんで、お話を伺えば現役の頃は相当の熱血警察官。
免許や取り締まりの意義など、普段聞けないお話をたっぷり聞かせていただきながら、(ちょっとした緊張感の中?笑)片道1時間強のドライブになりました。

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初めてですので、陳列のセッティングも試行錯誤です。
あれこれ悩みながら、こんな感じになりました。
真法寺様では、あちこちにお花が活けてあります。婦人部の方がお寺の周りの野山に咲く花を摘んできては生けてくれるんだそうです。南国から来たような濃い色の花ではありませんが、素朴で温かみのある作品が並びます。

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こちらのお寺では、喚鐘は総代さんが叩きます。
香炉の火つけ、ろうそくの管理なども、みんなで分担してやっておられました。
厳密には僧侶しかお内陣に上がれないということもあるかもしれませんが、こういった作業を通じてか、結束力や仲間意識が強くチームワークのいい総代さんたちです。

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大逮夜のお勤め。こちらの地域は報恩講スタンプラリーが功をなして、近隣市町村からのお参りも多いです。
出勤の御法中も、参詣の方々も、この時期毎週のようにお会いする方がばかりです。

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布教使は清水町からお越しの脇谷暁融先生。
内地からのご縁が多い中、北海道弁のご法話は心がなごみます。
報恩講とは、法要とは、法事とは、聴聞とは・・と、原点に返るお話でした。
単に情報としてだけなら、わざわざお寺に参ってここに座っている皆さんですから、よくわかっていることです。
しかし、繰り返し聞かせていただくことで、より味わい深くなっていくところに聴聞の魅力があります。

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夕方には、あの熱血警察官サトウさんによる、オカリナの演奏。
行きの車の中では、そんなこと全然聞いてませんでした。
なんと警察音楽隊にも所属していた経験があり、クラリネットを吹いていたそうです。現在は、退職後に趣味でオカリナをはじめ、お寺や老人ホームに慰問など、機会があればこうして演奏しているそうです。
懐かしの唱歌や、地元幾春別小学校の校歌など、もちろん演奏も素晴らしいのですが驚いたのは皆さん歌詞があるわけでもないのにほとんど一緒に歌えること。
優しいオカリナの音色に、ほっこりした時間を過ごしました。

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夜の万灯会では、ピンクと白の浮きろうそくが交互に揺れます。
この時期になると、すっかり日が短くて嫌だなぁ・・と思っていましたが、夜のお勤めは秋から冬にかけての方が雰囲気がでます。
布教使の脇谷先生のお寺は7月に報恩講が務まるそうで、この時間でも日が高く、やっぱり秋以降の方が雰囲気がいいとお話をされていました。
西本願寺では新暦換算で1月に、東本願寺では旧暦にならって11月ということで、俳句の季語としても報恩講といえば冬なんですね。
しかし、北海道は真冬は難しく、十勝のように農家さんにとっては、収穫の秋はお寺どころではありません。
みんなの都合で現在は7月になったそうです。十勝に限らずそういう流れで6月下旬~7月上旬というお寺も結構ありますね。

玄関ロビーの休憩所では、皆さん集まって念珠の話。
玉の数や仕立てのこと、房や素材のことなど、いろいろ質問され、ちょっとした念珠講習会が自然発生しました。
お坊さんが仏法を伝え広めるのと同じように、僕はこうして念珠の理解を広めていくことも、重要な自分の仕事、役割の一つだと考えています。
質問してくださる方が、仏ホットケではこうなるはずもなく、興味をもっていてくださるというのは、とてもありがたい機会だと思います。