長岡念珠店のウェブサイトが、この度大幅にリニューアルされました。
まだ細かな部分の調整は残っていますが、少しずつ時間をかけて仕上げていく予定です。ウェブサイトは、念珠店としての顔とも言える存在ですから、その重要性は非常に高く、我々のこだわりが詰まっています。
まず、リニューアルに至る経緯について少しお話しします。10数年前、WordPressが流行し始めた頃、私はその便利さに感銘を受け、長岡念珠店のウェブサイトにも導入しました。WordPressは、その時点でコンテンツ管理システム(CMS)として非常に優れており、簡単に更新ができることや、多様なデザインが可能な点で魅力的でした。しかし、時が経つにつれ、セキュリティ面での不安が増し、また、動作の安定感やレスポンスの速さといった点で、htmlの方が有利ではないかと感じるようになりました。CMSを適材適所で利用することは有効ですが、ウェブサイト全体をCMSに依存する構造は、必ずしも得策ではないと考え、10年ぶりにhtmlに戻す決断をしたのです。
このリニューアルに伴い、WordPressはブログ専用の階層に移行し、より専門的な情報発信に注力することにしました。これにより、ブログコンテンツを通じて、念珠に関する知識やニュースをより効果的にお伝えできるようになります。
次に、念珠店としての理念やこだわりについても触れたいと思います。長岡念珠店は、店舗を持たずに営業しているため、ウェブサイトがそのまま店舗のイメージを反映する重要な役割を担っています。実際、ウェブサイトのデザインや構成が、店全体のイメージのほぼ100%を決定すると言っても過言ではありません。今回のリニューアルでは、特に「会社っぽい」雰囲気を排除し、より個人アーティスト風のデザインを採用しました。これは、長岡念珠店が一人の職人として、全ての工程を一貫して行っていることを強調するためです。
通常、念珠の製作は分業制が一般的で、複数の職人が関与します。しかし、長岡念珠店では、編み込みの糸の張り加減からデザイン、製作、さらには修理に至るまで、一貫して私が担当しています。この一貫制作のスタイルは、大手の量産品にはない魅力と品質を提供するためのものであり、これがウェブサイトのデザインにも反映されています。お客様には、長岡念珠店に直接依頼することで、手作りの温かみや、細部にまでこだわった製品を手に入れることができるという点を、より強く感じていただけるのではないかと思っています。
さらに、今回のリニューアルでは、デザインだけでなく、ユーザー体験(UX)の向上にも力を入れました。ページの読み込み速度を向上させ、スマートフォンやタブレットでの閲覧も快適にできるように最適化しました。また、ナビゲーションのシンプル化や、商品情報の充実も行い、お客様が必要な情報に迅速にアクセスできるようにしました。
時折、メールなどで「ご担当者様」と書いてくださる方がいらっしゃいますが、ご安心ください。長岡念珠店では、私自身が受付から製作、修理、そしてウェブサイトの管理まで、すべての業務を一手に引き受けています。これは、お客様にとって非常にメリットのあることで、何か質問や要望があれば、すぐに私自身がお応えできる体制を整えています。お客様と直接やり取りすることで、より深い信頼関係を築き、最適な製品を提供できるよう努めています。
ウェブサイトのリニューアルを通じて、今後も長岡念珠店は、時代に合わせた進化を続けていきます。デジタルの世界でのプレゼンスを強化しつつ、手作りの温かみを大切にした製品をお届けするという使命を、これからも貫いていきます。