つい、合掌してしまうアイテム
このサイトをご覧頂きありがとうございます。
念珠の業界は、江戸時代から続くような老舗もあり、たくさんの従業員を抱える大きな会社もあります。その中でこの小さな念珠屋をみつけてくださっただけで、大変なご縁を感じております。
念珠を手に掛けるとき、あなたはどのような仕草をしますか。
きっと、思わず合掌してしまうのではないでしょうか。
商売をしていれば、より高品質でお客様に喜んでいただけるものを提供しようということは当然のことです。しかし、美しい念珠をつくり、それを販売するのは、仏教でいうところの煩悩を助長しているようで、矛盾を抱えたまま仕事をしている時期がありました。
この矛盾を解消したのが、あるお客様のために作った念珠をお渡ししたときのことです。
「こんなに素敵になると思わなかった!」と、とても喜んでくださり、目新しいオリジナルデザインの念珠を手に取りました。そして、何に向かって拝むわけでもなく、合掌をして手に掛けたのです。
これは、ひとりきりのエピソードではなく、多くのお客様が同じような反応をします。
お気に入りの念珠は、欲望を満たすためのものではなく、合掌のご縁となるなら、この仕事をまだまだ掘り下げてみる価値はあると思った次第です。
文明の利器であるインターネットの力を借りて、ますます多くの方に念珠のこと知っていただけるよう、このサイトも少しずつ良いもに磨き続けたいと思っています。
サイト・ブログの筆者

長岡慶一郎 (北海道 江別市)
合同会社 長岡念珠店 代表
昭和52年生まれ、札幌出身。工学部電気科を卒業し、システム開発の仕事などを経験。縁あって仏具店に勤めるようになってから、仏教の勉強をする。
しかし、厳しい営業の仕事が次第に辛くなり、2009年にはあてもなく退職。別な業界への転身を考えていたが、有縁のお寺や仏具職人に支えられ、独立開業の道を選ぶ。
個人事業主として創業。特に念珠については研究を重ね、一人一人に合わせた特注品でも安価で高品質に仕上げるための独自の仕立方を考案する。近年では北海道産の木材を使った念珠が話題になり、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等多くのメディアにも取り上げられるようになる。2017年には、法人化。
現在は、制作品の販売に限らず、念珠作り方教室、また寺院などで講師の依頼を受けるなどしている。
“念珠コンシェルジュ”とは
これは完全に僕の造語です。
コンシェルジュとは、ホテルなどでよく耳にする言葉ですが、由来となっているフランス語では「集合住宅の管理人」という意味だそうです。現在、日本で使われているコンシェルジュという言葉はそこから解釈が広がって、「総合世話係」という意味合いの職業名として使われています。
「念珠屋」といっても、企画やデザインをする人、制作する人、修理する人、販売する人等々、様々な役割分担があります。大きな会社では、それぞれの担当がありますが、僕の場合は全て1人でそれをこなしているわけです。
お客様にとって、小さな店であることはとてもメリットです。
並べられた商品だけを売るのではありません。依頼されたものだけを作るわけでもありません。
お客様のあらゆる要望や状況をうかがいながら、また、今までの経験や研究から得た情報を総動員して、ベストな答えをご提案し、制作します。そして、末永くメンテナンスに貢献します。
それは、言うなればあなたにとって、かかりつけの「念珠コンシェルジュ」でありたい。そう思うのです。
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