念珠オンデマンド「最近」念珠屋が考えていること その2

念珠屋は商売になるのか

「よく食って行けますね」

と皮肉を込めて言われることがあります。

結論からいうと、念珠屋だからということではなくて、好きなことをやりながら、小さく食っていく程度ならなんでも商売は成り立つと思います。

文明の利器は非常に強力で、一昔前なら大手企業や専門家にしかできなかった特殊な技術が必要なこと、沢山の経費が必要だったことが、何でも個人用のパソコンでできてしまいます。

インターネットの力は偉大で、膨大な時間と交通費をかけて名刺を配って歩かなくても、莫大な広告費をかけて、テレビCMや新聞の折り込みチラシをいれなくても、このブログも含めて、ウェブサイトやSNSを通じて、多くの人と繋がることができます。

足で営業して、接待と莫大な広告費をかけ、DIYの発想がない世代の方は首をかしげます。

コンテンツマーケティング

近年、ネットを使ってビジネス展開している人なら、当然踏まえている事だと思いますが、コンテンツマーケティングということがしきりに言われています。

ピンとこない人のために簡単に説明しますと、昔のように商品の宣伝、広告を流布するのではなく、ネット上にお客さんが欲しがっている価値ある情報を積み上げていくことで、将来の見込み客を育成するという手法です。

それが流行って何が起きているか。

念珠を扱っている業者は、こぞって念珠に関する知識を何かの本に習って、一生懸命書きまくっているわけです。業界全体で、盛り上がるというのはとても良い傾向だと思うのですが、一方で批判したい部分もあります。

あまり書くと、他社の悪口になりますのでほどほどにしますが、それらの積み上げているコンテンツというのは、内容を理解していると思えない状態のまま、本の丸写しだったり、とても限定的な内容をあたかもそれが全国共通の正式な回答であるかのように書かれていることが多いです。

たとえば宗派による念珠の形の違いというのは、まったく実情と合っていないことが多いです。マナー講師による念珠の扱い方に至っては、目も当てられないこともあります。

これはたぶん念珠だけじゃなくて、情報がカオスになっているこれこそが「ザ・インターネット」の世界なんでしょうけど。

僕が発信したいことは、不確かなことを物知りぶって書きたいわけではなく、念珠のことを追求していくうちに、わかったこと、気づいたことの感動や面白さを共有したいということにあるのです。

ですから、具体的に念珠の事を書くときには「~だったかもしれません」とか、「~と言われることもあります」という逃げた表現が多くなると思いますが、地域、時代、宗派などの歴史や文化を無視して断定出来ることというのは、実はほとんど無いのです。

チャレンジ、チャレンジ、チャレンジ

たまたま浮かんだアイディアひとつで大成功した企業というのは、聞いたことがありません。成功者はみな、信じられないくらいの失敗を重ねた中で、やっとひとつのアタリが出ています。

先代の商売を継いだ方でしたら、完成した利益システムがあると思いますので、そちらに大部分の時間が取られてしまうでしょう。僕の場合は初代ですので、厳しさもありますが、そういうしがらみがありません。

そろそろ、「なかなかものにならんヤツ」というイメージになりつつあるのかもしれませんが、日々、新しい試みへ挑戦する姿勢は変えずに続けようと思っています。

最新のチャレンジは?

念珠オンデマンド

ほら、いよいよ意味がわかりませんね?笑

オンデマンドという言葉自体は、聞いたことがあるかもしれません。テレビやラジオでも、みたい番組を見たいときに見られるシステムをオンデマンド放送なんて呼ばれています。印刷業界でも、オフセットによる大量印刷ではなく、その時に必要な分だけ少部数印刷することをオンデマンド印刷といいます。

念珠も、極小ロットで面白いものが作れないか?という発想が、「念珠オンデマンド」です。

製造業には厳しい多種少量の念珠

念珠というは、すべて手工芸品の様に思っている方が多いと思うのですが、意外にも大量生産品という側面もあります。たしかに手作業の部分は多いとはいえ、大量の流れ作業ということも少なからずあります。

「略式」や「八宗用」と呼ばれている形は、宗教的な理由で進化したものではなく、なるべく同じ形にしてくれた方が、制作、販売のコストダウンができるという業者側の意図しか感じられません。

ただ、そのおかげで一般の人でも簡単に念珠を手にすることができるようになったと考えれば、一概に批判もできないのですけど。

うちのように少人数態勢で1連ずつ手作りをしていても、価格は大人数の大手企業や機械編みで大量生産できるものに引っ張られてしまいます。

仕立作業もそうですが、玉の制作に至っては、5連や10連分の玉を依頼することはコスト的にできないのです。今までは手に入る材料の組み合わせで差別化をはかろうとしましたが、せっかくのアイディアも老舗、大手が同じ事をしたら、それはとても敵いません。

今までに発売した北海道産の木を使ったシリーズも、ある程度数をさばける形にしぼって作りましたが、その1でも書いたように、やはり念珠は「百人百色」。2人目には違う形が欲しいと言われてしまうのです。

たった1連でも・・・

そこで、ここ数年ずっと構想を練ってきたのが、たった1連でも木材から玉をリーズナブルに切り出せないかということです。

今年は、要望通りの機械を作ってくれる企業がみつかり、資金的にもありがたいご縁があり、さらには、自作の工作機械をいくつか組み合わせて、実現率はすでに95%くらいにはなっています。残りの5%は、最終調整というところまで来ました。

これで、本当にオリジナルの念珠を1連分だけ、玉から切り出して作る事が可能になります。しかも従来の念珠の相場の範囲内の価格で作ると言うことも可能になるわけです。まさに、「念珠オンデマンド」です。

北海道の樺の木を使った念珠
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「最近」念珠屋が考えていること その1

このブログのタイトルは

ブログのタイトルは「念珠屋が考えていること」なんです。

念珠の知識的なコンテンツはまだまだ書き切れないことが大量にありますし、そういうマニアックな読者も沢山いらしゃるようで、今後もチェックして欲しいとは思っています。

でも、たまには悶々と考えていることを徒然書くのもいいかなと思っています。

多くの人が仏教と出遇えますように

念珠だって百人百色

世界は実に多様化していて、念珠というとても極限定された世界だけを見ても、それぞれの方の好みも、念珠を持つ意味も、購入の予算も大きく違います。「十人十色」という言葉は昔からありますが、「百人百色」でも言い過ぎではないと思います。

ですから、「こういうタイプの念珠だけをこだわって作っています」とか、「高級念珠に特化しています」というのは、ビジネススタイルとしてはありかもしれませんが、ビジネスモデルになり得るかというとマーケットが小さすぎるのです。

うちの場合は、こんなのつかって大丈夫なの?って言われるような斬新で派手な念珠も、おじいちゃんが使っていたような古めかしい念珠もつくります。価格でいうと、千円のものもあれば1万円のも10万円のもあります。(100万円クラスはさすがに取り扱ったことがありません。)

安いのは作りが悪いとか、気持ちも値段相応などの理由で安物はダメだという方もいますし、逆に、予算の優先順位が低かったり、道楽で念珠を見せびらかすのはどうなんだということで高いものを嫌う方もいます。

でも、どんな念珠であれ、それが修理であったり、わからないことを相談したいというだけでも、1連の念珠が多くの人を仏教に近づけるご縁になり得ると思っているのです。

お坊さんになれば?

というのは、よく言われることです。

しかし、上座部仏教の長老のように、自身が覚りに近づくこともできなければ、大乗仏教の僧侶のように衆生を導く器量もありません。
親鸞聖人という方が、「非僧非俗(僧侶でも俗人でもない)」と名乗ったのは興味深い表現ではありますが、僕の場合は非僧非俗でもありません。

どう考えても100%俗人でありながら、不思議と「あぁ、ブッダに遇ったな」という実感だけはあるのです。

これは、仏教徒の宣言ではありません。むしろ今でも疑っています。純粋な信仰とは、ちょっと異質の想いです。

またそれは、スピリチュアルな体験を語りたいわけではありません。生きにくい人生をより生きにくく生きていた自分が、仏教との出遇いを境に楽になったのです。

仏教はしばしば薬に例えられますが、良い人生になる特効薬ではありません。抗生物質のように特定の悪いものを取り除く効果もありません。薬で言うなら漢方薬のようもので、長く続けていると、少しずつ体質が改善してくるようなものです。それに漢方薬の種類は千差万別で、どれが自分に合うかも、そう簡単にはわかりません。八万四千とも言われる教えを、そのように感じています。

宗教は飲んでも飲まれるな。そんな風にいつも思っていますので、宗教者には向いていないのです。

軸足

結局、一介の念珠屋がなにができるのかなと考えたときに、念珠を作る、直すということに収束してきます。

楽しくもあり、食うためでもあり、色々なことは試していますが、そこに軸足の置ける大義名分がなければ、いずれ続けるに値しないことになりえます。

思考の途中経過は省略しますが、「なぜこの1連の念珠をお渡しするのか」といえば、表面的には多義的になる場合もありますが、軸足は、「仏教とご縁がありますように」という願いに通じています。

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念珠のお話しと音楽と。南幌町妙華寺様にて

2018年、今年の秋のお彼岸は、南幌町の妙華寺様にご縁を頂いておりました。

「讃仏偈(さんぶつげ)」のお勤めのあと、貴重なお時間をお借りし、前半は念珠のお話し、そして後半は音楽をお届けしました。

念珠のお話し

私はこうして念珠屋になった

念珠を購入するためには、仏壇店や葬儀屋さん、デパートや宝石店など色々なところで取り扱いがありますが、「念珠店」と銘打って商売をしている企業はとても少ないのです。

本場京都以外では、各宗派のご本山の近くにはありますが、それ以外となると数えるほどしかありません。ましてや北海道の人は、自分の知り合いで念珠屋という人には会ったことがないことがほとんどです。

ですから、なぜ念珠屋なのか、どうやって念珠屋になったのか、それだけでも、しばらく話題が持つくらいよく聞かれることなのです。

ひとことで、ご縁あって・・とは言っても、それは話せば長くなりますが、今回はかいつまんで、お話ししました。

この件について、詳しく知りたい方は、以前の記事をご覧ください。(長いです。すごく・・)

お西さんの念珠

妙華寺様は、浄土真宗本願寺派(お西)のお寺です。

念珠は、宗派ごとに違うらしい、ということをなんとなく知っていても、ご自身の宗派でどういう念珠を選べば良いのかというのは意外とスッキリしていない事が多いです。

実は、本願寺派では、一般の方については特にルールがないということ、それでも、「お西さんらしい念珠」という習慣があること等をお話ししました。

地域には地域の習慣、お寺毎の習慣、そして家庭の習慣ということもありますので、それを無視することはできません。

また、ちょっとした勘違いが定着してまるで決まり事のようになっているというパターンもあり、念珠選びは、ご本人の環境や立場をよく考えて選んだ方が良い場合もあります。

念珠を縁として

最後に、「念珠を縁として、多くの方に仏教に遇って欲しい」というお話をしました。

遠回りかもしれませんが、その為の活動も少しずつ多方面に広げながら試行錯誤中です。

新しいアイディアやあらゆる決断をしなければならないとき、その基本に立ち返り、確認するようにしています。

音楽の時間

仏教を意識して

自分なりの解釈にはなりますが、仏教に出逢って感じた事を歌詞に乗せたオリジナルソング。そして歌謡曲も少々。

隠し芸

水道管の塩ビパイプに穴をあけて作った横笛。アイリッシュフルートをモデルに作っています。

本願寺派のお寺で必ず謳われる、「恩徳讃」の新譜バージョン。そして、仏教賛歌の「念仏」を演奏しました。

反省

実は、1週間ほど前に風邪を引きまして・・

僕はもともと喘息体質で、以前は一年の半分以上咳をしていたような頃もあったのですが、今では、色々と対処法もわかり上手く付き合えるようになりました。

とはいえ、一度風邪を引いてしまうと、その後、当分は咳が抜けない状況が続いてしまいます。今回もそのパターンで、お話しも歌の途中でもゲホゲホとムセたり、声が潰れてしまったり、大変、聞き苦しい発表になってしまいました。

大事な機会に良いコンディションを持ってこられない、なにより自己管理というところで、反省しています。

こういうことは初めてではないので、歌わずに、楽器演奏だけにしようかということはギリギリまで迷ったのですが、2曲目以降、全部同じにしか聞こえず皆さんスヤスヤ・・ということを考えると、やはり無理して歌う選択をしてしまいました。

それも含めて、実力なんだろうなというところです。
聞き苦しい演奏ではありましたが、最後までお付き合いいただいた皆さんには感謝しております。ありがとうございました。

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禁断の念珠修復 驚きの結果に・・

皆さんがお持ちの念珠の房は何色ですか?

定番の白い房

ひとつは持ちたい白い念珠

定番中の定番と言えばやはり白。金沢や名古屋の近郊など、葬儀の時は白房を持つべきだということが習慣になっている地域もあるほどです。

昨今は念珠に使われる素材も様々で、その玉の素材を一番引き立てるのは白い房なのですが、意外にも白を選ぶ方は少ないのです。

白房の欠点

なぜ、白い房を避ける方が多いかというと、「白は汚れる!」という心配が、どうしてもつきまといます。

確かに、白いシャツを着てミートソーススパゲッティを食べるのはとても勇気が要りますので、その気持ちもよくわかります。

しかし、念珠を使うシチュエーションを冷静に考えてみれば、そんなに汚れが跳ねるという心配をしなくてもいいのかなとは思うのです。

ただ、日焼けなどによって、年数と共に黄ばんでしまったり、手の脂などで黒ずむということは実際にあることで、そういった経年劣化については、他の色つきのよりも目立ってしまうことは否めません。

白くて古い念珠を再生する

年季の入った白い念珠

さて、ここに、とても古い白い念珠があります。ちなみに形は「八寸門徒」と呼ばれる浄土真宗用の女性向けサイズです。

白い房も見事に黄ばんでますが、玉も本来は透明だったのでしょうけど、とても白い念珠とは言えない状態になっています。

通常であれば、お使いになるための修理ならば新しい房を付けることをオススメします。でも、どうにか綺麗にする方法はないものでしょうか。

禁断の漂白をしてみよう

「房は洗えないの?」ということをよく聞かれます。一般の方向けの念珠は、ほとんどの場合、紙の芯が入っていますので、水に濡らすのはあまりよくありません。また、房の裏を止めてある糊も溶けてしまいます。

でも、静かに漂白剤につけて糊が溶けたら直すことで再生できないかということを実験してみました。

漂白剤は大丈夫?

大丈夫かどうかわからないので実験なのですが、この念珠に関して言えば、玉はガラスとプラスチック、人絹房なので、つまりレーヨン、そして、中糸はナイロンでした。

皮脂汚れよりも、黄ばみが強いので、塩素系漂白剤を使いました。

漂白剤の注意書きを見ると、これらの素材は問題無く使えそうです。メラミンは使えないとか、繊維でも、素材によって黄色く変色してしまうということも書いてありました。

それでは、失敗をおそれず、実験です。
およそ規定の濃度に薄めてそこに念珠を付けます。

まずは30分様子を見ました。

漂白液に浸けて30分後

おお!なんか良い感じ?けっこう白い!

しかも房だけでなく、玉の方もクリア感が増しています。

よく見ると房の付け根の方は、まだ黄ばみが残っていますね。
色が抜けきらない部分には漂白剤の原液を少し垂らして様子を見ました。

なんということでしょう!

真っ白です!

都合の良いことに、房の頭に折り込んである金紙は漂白剤の影響を受けないようです。

房の中の紙筒や糊が柔らかくなっているはずなので、崩れないように慎重にすすぎます。優しく水分を拭き取って陰干ししました。

糸の撚りがキツくなっていますが、これは解いてあげると問題無いかと思います。

房だけでなく玉の方も新品のようにクリアになりました。

漂白完了!

「湯のし」という作業をして、房を伸ばしました。

まるで、新品のようですね。

劇的ビフォーアフター、最後にもう一度比べてみますよ。
部品交換無しで、ここまでいけるとは。

まとめ

念珠をまるごと漂白するという大胆不敵な方法は、想像以上に有効でした。

ただし、念珠に使われる素材というのは実に様々です。
今回はたまたま上手くいきましたが、漂白剤との相性や使われている素材によって、取り返しの使いない損傷を受ける場合もあります。

もし、ためしてみたいという方がいましたら、くれぐれもよく検証の上、自己責任でお願いします。このサイトの真似をしたといっても責任は取れません。

また、この方法で修復をお願いしたいという依頼も受け付けることはできません。

古い念珠があつまる「無料念珠プロジェクト」では、大変有効な方法ですので、この漂白技術については活躍する事と思います。

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数珠の玉はなぜ108個か。

念珠(数珠)の玉の数って気にしたことありますか?
念珠の形というのは大昔から実にたくさんの種類があり、玉の数もそれぞれです。

108は最勝

最勝ってなんだ

「最勝」を辞書で引くと「最もすぐれていること。」と出てきます。もともと仏教的な表現なようで、お経の注釈本などには、最勝という表現をしばしば見かけます。

要するに、108個の玉で作った念珠が一番いいということは、よく言われるのですが、いったいなぜ、108が良いのでしょうか。

実際、108個あるの?

お手持ちの念珠の玉の数を数えてみてください。

ちょうど108個だったという方はまずいないと思います。
本連であれば108以上あるでしょうし、片手の略式でしたら30個前後という方が多いかと思います。

では、何が108個かといいますと、俗にいう「主玉(おもだま)」の部分が本連の場合、108個で作ります。

数珠関連の経典もいろいろありますが、具体的には『数珠功徳経(じゅずくどくきょう)』、『陀羅尼集経(だらにじっきょう)』、『金剛頂瑜伽念誦経(こんごうゆがねんんじゅきょう)』・・等々。

(余談ですが「瑜伽(ゆが)」って変な言葉だなと思ったら、これが「ヨガ」の音訳なんですね。)

これらのお経のなかで、とにかく108が良いということが書かれているので、それに倣って、古代の人はそれぞれの地元で採れる堅い木の実や石等に穴をあけ、108個連ねたのだと思います。

108の意味するところ

108の由来には多くの俗説も

108の由来としては、経典によるものから、明らかに俗説だろうというものまで色々あります。
インチキ臭い俗説も、話のネタとしては面白いので書いておきます。

四苦八苦(しくはっく)って言いますよね?
4✕9(しく)=36、8✕9(はっく)=72、合わせると108の苦しみ。
誰が最初に思いついたかわかりませんが、ネタにしては上手すぎる。
でも、やはり言葉遊びでしょうね。

こんなのもあります。
冬至、夏至、立春等の暦の言葉は時候の挨拶によく出てきます。これらは二十四節気(にじゅうしせっき)といい、さらに細かくわけた七十二侯(しちじゅうにこう)というものがあります。1年の12ヶ月、そしてこの24と72を合わせると108という説もあります。
暦と季節が好きな中国文化と日本文化らしい発想で、綺麗にまとまりましたが、仏教的な根拠は見当たらず、これも俗説だろうと思います。

仏教の108とは?

少し仏教に興味のある人でしたら「108は煩悩の数」というのも聞いたことがあると思います。除夜の鐘も108回鳴らしますね。

煩悩と言いますから、したいこと、欲しいもの、腹が立つこと、かなしいこと・・・毎日足していったら、108で足りるでしょうか。僕は足りませんよ。
語弊を恐れず言ってしまえば、「108個」ではなく、「108種類」の煩悩という方が良いかもしれません。経典等を拠り所とした信憑性のある数え方でも、細かく言えば実にたくさんの説明がありますが、ここではいくつかピックアップしてみたいと思います。

上座部仏教では、見惑(けんわく)が88,思惑(しわく)が10、それに十纏(じってん)を加えて、108とします。見惑とは自分で判断してしまうがゆえに迷うことです。思惑とは善悪はわかっているけど情に流されてしまうことです。 十纏とは、自分にまとわりつく根本的な煩悩です。

日本の伝統仏教は大乗仏教ですから、こちらはよく知られています。
六根(五感+心)が、良い、悪い、どちらでもないの3パターン感じます。それには浄(きよらか)、染(よごれている)の2パターンがあり、さらにそれは現在、過去、未来の3パターン。
よって、6✕3✕2✕3=108パターンの煩悩になるというのです。

半分の54にも深い意味があります。
「菩薩」は修行の末、将来は「如来」となるわけですが、その菩薩の修行の段階が54あるといいます。人は生まれながらにして54の仏性(如来と変わらない本性)を持っていると考える宗旨では、煩悩で見えない54の仏性を54段階の修行で磨いて行くので、合わせると108になるのです。
古い文献を漁ると、弘法大師の時代にはすでに54玉の念珠を二つ合わせて108にしていたようで、54✕2=108という説も、日本では古くから言い伝えられたいたようです。

※いずれの説明も言葉はなるべくかみ砕いてますので、正式な用語を知りたい方は、仏教関連の書籍などを参照してください。

インド人は数字がお好き

仏教のお話しの中には、たくさんの数字が出てきます。インド人は数学に長けているというのは現代でもよく言われますが、古代のインド人も数字が得意だったんでしょうね。「ゼロ」を発明したとも言われています。一、十、百、千、万、億、兆・・・のずっと先は、ほとんど仏教由来の言葉です。

数学の話になると、仏教も10進法だけで発展したとしたら108というのはとても中途半端な数なのです。
この108というのはハミング数といって60のべき乗の数で割りきれることから、時間のように60で一桁繰り上がる60進法を扱うのに都合がよいということが知られています。
60進法の歴史を辿れば、謎多きシュメール人にまで遡りますが、後にバビロニア、そしてヨーロッパや世界に広まり、私たち日本もごく当たり前に時間は60進法を使っています。

ひょっとしてお釈迦様は、世界中の人に馴染みやすく、意味づけをしやすい数字ということで108という数字を知っていて、狙って設定されたのかもしれない・・・というのは108%想像のロマンチックな話です。

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ちょっとイイ暮らしのレシピ。9月14日 カイロプラクティック

「ちょっとイイ暮らしのレシピ。」とは、長岡念珠店主催のトークイベントです。

様々なジャンルのゲストスピーカー、店主長岡のトーク、そしてトークセッションを通じて、皆様と暮らしのアイディアをシェアしたいと思っています。
忙しい日々の生活や環境に振り回されることなく、自分らしいライフスタイルで豊かに生きるための材料を探していきます。

イベント概要

日時 2018年9月14日(金)19:00-20:30

場所 男女共同参画センタ-(札幌エルプラザ4階) 研修室4 [JRさっぽろ駅 北口]

参加費 500円

※当日の飛び込み参加も歓迎しますが、お席に限りがありますので、できるかぎり参加の意思をお知らせください。

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「正しい念珠」それってホント?

お盆はいかがお過ごしでしたでしょうか。

お寺、お墓や納骨堂、各家庭の仏壇など、それぞれに綺麗にしてお盆を迎えられた事かと思います。

正しい念珠とは?

正式な念珠、正しい持ち方、念珠の本当の意味・・・

皆さんご存じですか?

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ちょっとイイ暮らしのレシピ。

「ちょっとイイ暮らしのレシピ。」とは、長岡念珠店主催のトークイベントです。

様々なジャンルのゲストスピーカー、店主長岡のトーク、そしてトークセッションを通じて、皆様と暮らしのアイディアをシェアしたいと思っています。
忙しい日々の生活や環境に振り回されることなく、自分らしいライフスタイルで豊かに生きるための材料を探していきます。

イベント概要

日時 2018年8月5日(日)14:00-15:30

場所 北海道立道民活動センタ-(かでる2・7) 530会議室

参加費 500円

※当日の飛び込み参加も歓迎しますが、お席に限りがありますので、できるかぎり参加の意思をお知らせください。

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北海道産の木を使った念珠をつくるには?

チャレンジ

道産木材の念珠をもっとフレキシブルに

念珠の形はじつに様々

北海道の木を使って、今まで、シラカバ、ミズナラ、イチイ、アスナロ等を作ってみましたが、流通と製造過程の都合により、ごく限られた形をある程度のロットで作る必要がありました。

いつも話をするのですが、皆さんそれぞれ「普通の念珠」というのは様々で、同型の大量生産というのは、念珠には向いていないのです。

手作業で切り出す方法も

そこで、1連分でも玉を切り出すことを考えてみました。海外から特殊な刃を買って、あの手この手で作れるようにはなりました。

趣味で作るならその過程も楽しめていいのですが、仕事にしようと思った場合、自分の技術や工数にも値段を付けなければいけません。

いくら長岡が玉の切り出しから完全手作りでやりましたと言っても、木玉の念珠が数万円というわけにはいきません。世間には相場というものがあります。

機械化を考える

数珠玉を切り出す方法はいくつかあって、様々な形を安定して量産するにはCNC旋盤等という話になってくるのですが、これって、軽く300万とか500万とかするんですよね。
もうちょっと安いものもありますが、そういう価格レンジなわけです。

手っ取り早くそれを導入して1000万、2000万と利益を出せば良いんでしょ?という話にはならないのは、バブル時代を経験していないアラフォービジネスマンの堅実なビジネススタイルですね。

日本がだめなら、例によって世界に視野を広げてみました。

うちでも買えそうな価格、置けそうな大きさ、日本人の念珠屋に親身に対応してくれるか。(←これが、一番重要)等々、条件を絞って、ここ半年くらいは中国の数社と打合せをしていました。

ようやく、購入したい機械も定まり、電源など日本仕様、さらには、うちの作業場に合うように多少のカスタマイズをしてもらったりということも交渉し、少しずつ前進しています。

たった1連でも特注の玉を切り出せるように

これはけっこう凄いことで、ちょっとした木があれば、少量でも記念の念珠を作ったりできるかもしれません。それも、適正価格で。

特殊な機械と聞くと誰でもボタンを押せば製品ができ上がることを想像する人も多いのですが、そんなことはありません。電動丸ノコやインパクトドライバーを与えれば、誰でも完璧な犬小屋ができるかといえば、まったくそのようにはいかないのと同じです。

実際は操作やセッティングをする職人の腕次第ということが多く、機械導入後にも、さらなる研究、開発の期間は必要だと思っています。

インターネット時代

海外からものを買う

まだ、日本ではネットショップなんていうのが今ほど身近ではなかった一昔前でも、僕の個人的な趣味で、海外から楽器や音楽のCDやビデオなどを買うというのは割とよくやっていました。

その延長で今も、日本で手に入らない物は海外から買うと言うことにほとんど抵抗はありません。

東京の人は信じられないかもしれませんが、田舎に住んでいると、料理の本を買ってもレシピの材料が売ってないんですよ。笑

東京もアメリカも、ネットを通じて北海道から見ればさほど変わりません。

不安もあるけど便利な時代

皆さんが想像するとおり、品質が悪いとか、騙されそうとか、色々不安はないわけではないのですが、ポチれば完璧な商品が届くという発想の方がガラパゴスです。
昔よりも情報の拡散が早いので、悪い評判が広がるのはあっという間です。そういう意味ではネット時代になって、悪徳業者がいつまでも目立っているという確率も低い。そういう業者は名前を変え、体裁を変えて、はびこっているこも事実ではありますが、昔よりはずいぶん見分けやすくなっていると思います。

不安なことはしつこく聞いて、飲めない要求はじっくり交渉すれば、アメリカでもヨーロッパでも、中国でも今まで大きな失敗はありません。また、そうするための環境もネットに繋がっていれば誰でも簡単にできることです。

外出先でもスカイプに商品のプロモーション動画を送ってくれたりするのです。わからない単語があったら辞書を開かなくてもすぐに翻訳アプリも使える。まったく素晴らしい時代になったものです。

おたくの庭の木も念珠にできるかも!

北海道産の木ばかり推していますが、その技術さえ整えば、どこの木でもできるわけです。

ウッドビーズ自体は昔からありますが、ウッドビーズ自体の物質的な価値は、今やほとんありません。でも、想い入れのある庭の木を切ったり、家を壊したときにでる柱などでも、少量の制作も出来るようになるかもしれません。

このような古木の念珠加工というのは、お寺の改修工事等の時の記念品として昔からやっていることですが、それが家族分の数連だけでも出来たら素晴らしいと思いませんか。

また、念珠だけでなく、ウッドビーズのアクセサリとして応用できると、もっと広い業界でも需要を見込んでいます。

「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」

と秀吉が言ったかどうかは知りませんが、そのように仕事をするのが自分の性分には合っています。

念珠の世界は、宗教的な背景や家庭の事情など、個人毎に求めるものの差が大きく、一般的なビジネスセオリーに乗せてものを考えるが難しいんです。

その結果、定番品、独自のスタイル以外扱わないという方法が一般的で、持ち込んだ要望をなんとか考えてくれるという念珠店はなかなかないのではないでしょうか。

とうぜん、何でも実現できるということにはならないのですが、みなさまそれぞれの事情に出来るだけ寄り添えるような仕事をしたいなと思っています。

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念珠の作り方を覚えたい!個人レッスンの様子

念珠作りの個人レッスンを始めて、着々と申し込みが増えつつあります。

マニアックな講座ですので、一気に増えすぎて困ったなんてことにはなりませんが、ずいぶん遠くから通ってくださっている方もいますし、本州からも近かったら習いたいのにというメッセージをいただいております。

個人レッスンの様子

無料体験レッスンでは、腕輪念珠から

ゴム房のない物をブレス念珠、昔ながらのボサ付きの腕輪を腕輪念珠と当店では呼び分けていますが、無料体験レッスンでは、まずはそこからオススメしています。もちろんこの時間を使って、さっそく本格的な念珠をつくっていただくこともできます。

体験講座ではレッスン料は無料、ご要望に応じて最低限の材料代のみをお願いしています。

アクセサリー作りなんかで、天然石ブレスレットはもうわかっているのでやらなくていいという方も多いのですが、念珠屋さんのブレスはシリコンゴムが4重になっているってご存じでした?

太いゴム1本でも形にはなりますが、劣化して切れるときに、玉をばらまいてしまうんですよね。
細いゴムを束にしていると、耐久性が良いだけでなく、切れる兆候がでる期間が長いので、交換しながら長く使っていただけます。

 

とくに、ゴム房付きの腕輪念珠に関しては、当店独自に開発した仕立方ですので、色ゴムを通しただけの腕輪と違い、とても丈夫で長く使っていただけます。少しだけ手間がかかりますが、この作り方は覚えておいて損はないと思います。

無料体験ですので、もちろん、作り方は無料公開です。

30種類以上の材料から好きなものを自由に組み合わせて作ってもらっていますよ。

 

それぞれ、個性的ですね。

作り方はもちろんですが、女性は選ぶ時間が長い!それもまた、楽しみのうちです。

単念珠の仕立

本レッスンに入ると、さっそく本格的な単念珠の仕立方を練習していただきます。

ちなみに、入会特典として、本水晶&正絹房の材料をプレゼントしていますので、こちらは別途材料の購入をしなくてもすぐに作っていただくことができます。

意外と知られていない事実

腕輪同様に、「こんなモノ、玉に糸を通すだけでしょ?」
って、思っている方が、意外と多いのです。

別に決まりはないので、このような作り方は良くないと批判する必要は無いのですが、いくつかある残念な作り方の代表的ものを挙げてみましょう。

房の付け根に、謎の玉が数個入って作ってある念珠がありますよね。
あれを見ると、「ああ、念珠の作り方を知らない人がやったんだなぁ・・」と思うわけです。

個人で工夫してやっている方は良いと思いますよ。しかし、普通にこういう商品としても売られているので、気にしないという方は、気にしなくても問題ないのですが・・

二輪や本式では、「弟子玉」というのがありますが、単念珠の場合です。

ソースの特定を防ぐため、あえて汚いイラストでお送りします。
残念な念珠の一例。(あくまで個人的な意見です)

テグスや細い木綿糸を数本通してあることが多いですね。
すぐに切れて玉をばらまいてしまいます・・

房の付け根はこんな風に編み込んでいます。
念珠作りの一番楽しいところですね。

単念珠の軸編み

どんな風に作っているのでしょうか。
動画を見れる方はこちらもどうぞ。

この基本的な動作が出来きると、どの宗派の形でも自在に作れるようになるんです。

そこまで、本格的にやらなくても略式念珠くらい作れたらいいなという方の場合でしたら、組紐の要領で軸を編むこともできます。

これなら、初挑戦でも、なかなか立派に出来ます。
ただ、二輪や、本式念珠も自在に作れるようになりたいという方は、やはり前者の編み方を覚えてもらった方が結果的に近道です。

房付け

いつも、割烹着が素敵なお母さん。
初めての作業に苦戦しながらも、上手に仕上がりました。

紐房はアレンジも楽しめる

色の組み合わせも自由に出来ますが、人気の釈迦結びの留め方なども、御希望があれば練習できますよ。

二輪の数珠だって作れます!

単念珠がしっかり作れるようになると、実は技術的なことはほとんどクリア出来ています。後はその応用で、自分の宗派にあったもの、大型のものなども作ることが出来るようになります。

こちらは、日蓮宗型の本式です。とても難しいですが、出来上がったときの感動も一入ですね。

珍しい葡萄石の振分数珠。タイミングが良ければこんな珍しい材料も提供できる場合があります。受講生さんの作品ですが、とても綺麗に仕上がっていますね。

まとめ

個人レッスンでは何が習えるんですか?と躊躇している方もいるかもしれません。グループレッスンではなく、せっかく個人なわけですから、作るペースも、内容もそれぞれです。

段階を踏まなければ、その先は教えない等という仙人の修行のようなこともしておりません。

それぞれの宗旨や立場がありますし、趣味で楽しみたい方から、商売にしたいと考えている方まで、意識のレベルも様々です。気持ちばかりはやっても技術が伴うとは限りません。

念珠の話をたくさんしながら、知識も技術も深めながら、こうなりたいというレベルを全力で応援するというスタイルでレッスンをやっています。

特別な道具や材料がなくても、実用的かつ品の良い念珠を作る技術を長年かけて開発しました。それを出し惜しみすることはありません。

興味があると言う方は、まずは体験レッスンからいかがでしょうか。
こちらのページも、ぜひご覧ください。
https://nagaokanenju.com/blog/nenju_handmade_lesson

おまけ

「近かったら習いたいけど、さすがに北海道までは行けない・・」
という、メッセージを複数いただいております。

定期的な個人レッスンで飛行機で行き来をするというのは、やはり現実的ではありませんが、ある程度の人数がいてグループレッスンにするとか、個人でも、二日くらい缶詰で集中講座にしてしまうとか、方法がないわけでもないように思います。

安宿&LCCで十分ですので、できるだけフットワークを軽くして、どこへでも行きたいと思っています。遠方でもお気持ちがあれば、まずは相談してみてください。

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