住職さんの世代交代

先週は北竜町の本願寺派のお寺、龍泉寺様にお邪魔していました。
約120年の歴史があるということなので北海道の中では、比較的開拓の早い時期にできたお寺です。
龍泉寺様では今年の報恩講に合わせて、宗祖750回大遠忌、そして継職法要が務まりました。
宗門としても、一つのお寺としても、大変大きな節目を迎えたことになります。

少子高齢化という世間の流れはお寺の世界でも例外ではなく、後継ぎが居なくて困っているという話は、珍しいケースではなくなってきました。そもそも、お寺を世襲で継ぐということ自体の議論はありますが、明治以降そのおかげでお寺が守られてきたこともまた事実です。住職さんが独身だったり、女の子しかいない、息子さんがいても別な職業についてしまうということも多くなってきました。

そんなご時世ではありますが、志を持った新住職さんが、前住職さんが元気なうちに後を継ぐというのは、檀家さんたちの立場からしても大変安心できる理想的な世代交代といってもいいでしょう。このたび、龍泉寺様の第4世住職さんは若くして継職し、なんと宗祖700回忌のころから50年にもわたってお勤めになったそうです。日本の政治や経済の状況を考えても、波の大きな大変な時代を乗り越えてきたことは想像に難くありません。

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第4世から第5世へと、それぞれの「最後」と「最初」がとても対照的で、厳かな雰囲気の中、感動的に法要が勤まりました。
次の時代は、前住職さんの頃とはまた違う形で悩みと苦労があろうことかと思いますが、末永く、み教えと伽藍を相続していかれることを念願いたします。