オシャレなお母様が選んだ念珠

先日、30代の息子さん夫婦に念珠をプレゼントしたいというお母様よりご相談がありました。
ご予算もさることながら好みというのも結構重要になってくるのですが、こちらのお母様は服装からしても気を使ってらっしゃるのが良くわかるし、とってもおしゃれな方でした。

まずは正攻法で一般的な定番品より数点お薦めしたところ、「ダメ、地味・・こっちは、安っぽい。」とバッサリ。
お話しているうちにお好みがわかってきたところで最終的に決めていただいたのはこの2点でした。

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アズライトは正確にいうと青の部分だけで、緑の部分はマラカイトになります。しかし、天然石業界ではアズロマラカイトという名前で流通しているもう少し区別が曖昧に混ざっているものもあり、このように境目が見えるようなものは、通称アズライトと呼ばれています。(マラカイト単体の念珠は存在します。)
この、アズライトは実は日本でもとてもなじみのある石で、「群青色」というピンと来る人も多いのではないでしょうか。岩絵の具でいう「群青」はアズライトをすりつぶしたものです。今でも安い石ではないでしょうが、昔はもっと高価で、その価値は、群青1gで米1kgとも言われています。つまり、60gで米1俵という価値ですからすごいものです。

息子さん用にと、この念珠に一目ぼれしたお母様がお嫁さんに選んだのは、切子のブルークォーツ。青系で個性的、オシャレな印象はアズライトともよくマッチしています。これにどんな房を付けるかというところですが、これだけ個性的な玉には白が一番よく栄えます。

遠方のため、息子さんたちには直接お会いしたことはありませんが、きっととてもオシャレなご夫婦なんだろうなと想像しています。

 

うんちく

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