はじめての写経

職業柄、何かと仏教に関するものが自然と身近にある我が家です。

小学校2年生の長男が、どこで見たのかはわかりませんが、「あの、お寺とかで漢字をたくさん真似して書くやつをやってみたい」というのです。そう、写経のことです。

なけなしのお小遣いで買ったのは、写経の練習帳で、今は100円ショップでも買うことができます。お手本として出来の良いものかどうかの賛否はあるかもしれませんが、経済的な事情によらずこういうことに触れることができることができるというのは良いことだなと思っております。

「やりたい」と自分でアクションを起こしたらサポートできるのが親の立場です。

写経と言えば一般的に短くて書きやすい般若心経が一般的ですが、小2にとってはそれでも結構長いのです。大乗経典と合わせて広く唱えられる『舎利礼文』をお題にしてみました。

「シャリってどっかで聞いたことない?」
「あ、お寿司の・・・」
「そうそう、お寿司のご飯をシャリっていうよね。あのシャリっていうのは、もともと・・」

と、会話が続きます。
詳しい意味を理解することが、それほど重要だとは思っていません。まして子どもならなおさら。それでも、こうした話が一つでることは、たいへん有り難いご縁です。

短く完結するものといえば三帰依文でもいいでしょうし、ご宗旨によっては、三奉請なんかでもいいですよね。

こんな短い文でも、低学年が集中して書くというのは結構大変なことです。最近では、脳科学や心療内科の分野でも写経のメリットが注目されていますね。

漠然とでもやってみたいという気持ちは大事にしてあげたいなと思うのです。「その心は?」と問うのはもう少し先でもいいのかなと。