真珠のネックレスは数珠になるか?

古い真珠のネックレスを念珠にしたい!

実はこれ、非常に多い合わせです。

お母さんからもらったけど、使うことなく長年しまいっぱなし・・
「そうだ、念珠にすれば、使えるかも・・!」というパターンです。

結論からいいますと、おすすめしません。

真珠の念珠

パール自体が、葬儀の時の女性用アクセサリーとして定着しているので、その流れで、念珠も当然パールというイメージをお持ちの方も多いです。
デパートなどで喪服を扱うお店だと、だいたいセットで売られていると思います。

しかし、考えてみてください。
手の脂がついたり、なんとなくゴリゴリと念珠を揉んでしまう癖のある人もいたりします。

真珠自体がさほど硬度のあるものでは無く、念珠として向いているとはあまり思いません。

ある経典の中では、「誦カンすること一遍にて福の百倍を得ん」と書いているあることもあり、ほら仏教的にも正しいでしょと言わんばかりに、ずいぶん売られています。

 

もちろん、真珠の念珠が全くだめだと言うつもりはありません。

ただ、「生涯輝きが変わらず、娘に受け継げる」という宝石のイメージで持つには、普通に使うだけでもそのような耐久性はないと言うことです。

真珠の、美しさ、品の良さ。これは、他に変わるものはありませんので、そういう素材だと言うことをご理解の上、使用される分にはよろしいかと思います。

念珠にリフォームするとどうか

さて、本題です。

上記の真珠の特性を分かった上でも、念珠にしたいという事もあります。

これも非常に難しいリクエストです。

ネックレス用に加工された玉は、縫い糸が数本がぎりぎり入るくらいの穴しか開けられていません。

また、安価なものは、ほとんどが極細のテグスは通してあります。

テグスは釣り糸に使われるように、太さの割に引っ張り強度は非常に強いです。
ところが、曲げ、折れに対して弱く、念珠で言うと親玉の中などで大抵切れています。

そのような状況ですので、正直、どんなに高価な真珠ネックレスでも、なかなか念珠として良いものにはなりません。

まとめ

パワーストーンブレスのブームが去った今、真珠のみならず、天然石のブレスレットを葬儀で使えるような念珠にリフォームしたいというリクエストは今後想定されます。

玉に糸が通してあれば一緒と思ってしまいがちですが、もともとの加工が違います。

多くの場合は、可能か不可能かでいうと、「可能」
しかし、費用がかかるわりには・・・?という場合が多いです。

それでも、ケースバイケースということもありますので、気になる方は遠慮無くご相談くださいね。