花まつりに、乳粥

近頃、お粥の投稿ばかり続いていますが、ご勘弁ください。
本日4月8日は、「花まつり」、「灌仏会」、「降誕会」・・・いろいろ呼び方はありますが、日本ではお釈迦様の誕生日ということになっています。

お釈迦さまが断食苦行でやせ細っているときに、村娘スジャータが乳粥を施したことで体力を回復したというのは、有名なエピソードです。

花まつりといえば甘茶ということで、直接関係はありませんが、お釈迦さまにちなんで、夕食は家族で乳粥をいただくことにしました。

乳粥

ここで沸いたのは一つの疑問。スジャータの乳粥って、なんの乳だったんでしょう。牛乳や山羊乳ということは思いつきますし、母乳と書いてあるところもあります。また、いずれにしても精進料理の素材としてはふさわしくないので、精進料理レシピとしては豆乳で作るのが一般的のようです。

迷いましたが、冷蔵庫には牛乳がありました。
動物性脂肪を徹底的に排除することが、精進料理の目的ではありません。ここはひとつ、常備してある牛乳を有り難く使わせていただくことにしました。

全粥の分量で牛乳と水を6:4くらいで割って作っています。
それに塩をひとつまみ。お粥自体にそれ以外味付けはしていません。

うちでは、たいてい煮豆が常備されていまして、減ってくると種類を変えて二合ほど煮るというのが習慣になっています。乳粥には小豆が合うようですが、現在作り置きしていたのは金時豆でした。けっこう豪華。
お粥が炊き上がり、蒸らしタイムに金時豆も鍋に入れて余熱で温めます。

いや~、驚いた。ものすごく濃厚。そして優しい味。
なかなか表現しがたく、食べたことが無い方はなかなか想像しずらいかもしれませんが、たぶん、想像以上の味です。
病気で寝込むようなことがあれば、ぜひお願いしたい。身も心も、とても癒され元気になれる気がします。

乳粥と一緒に、切り干し大根、金平ごぼう、煮こんにゃくなんかをつつきながら、子ども達にお釈迦さまの話をする夕食となりました。
クリスマスにケーキやチキンでするパーティーも結構ですが、お釈迦様に想いを馳せて、こんな夜もいいもんですよ。

本当は近くのお寺で花御堂をお参りさせていただこうと思っていたのですが、仕事が立て込んでとても忙しい一日でした。さて、夜はゆっくり甘茶でも淹れますか。

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