婚礼用念珠

6月は、ジューンブライドということなのか、婚礼用念珠の注文が続きました。
ジューンブライド自体はもちろん西洋の習慣で仏教とは関係ありませんが、その話はとりあえず横に置いておきます。

婚礼用の念珠は若いお二人のために作るので、華やかにできることも多く、またどこか「お揃い感」を出したりと考えるのも楽しい仕事になります。

こちらの男性用は、16mの特大紫水晶と人気の黒羅漢彫りをまぜて主玉として、さらに男らしく虎目石仕立になっております。
女性用は、希少なロードクロサイトと透明度の高い紅水晶を組み合わせて、男性用とおそろいの紫水晶を親玉に持ってきました。
紅水晶は、ローズクォーツと鉱物学的には同じ種類に属しますが、当店では濁りのあるものはローズクォーツ、濁りのない薄ピンクのものを紅水晶と分類しています。材料単価でいうと、5~6倍は違います。
新郎のお母様からの依頼で、「とっぽい息子」と、「とびきり可愛らしいお嫁さん」へということでした。

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こちらの男性用は大きめの鳳眼菩提樹を主玉にしています。年々産出量が減って、良質なものが手に入りずらくなってきています。
鳳眼自体は特に高価ではありませんので、その分道具には、豪華な大玉本翡翠を使用しています。「緑系で何かいい玉ない?」ということでしたので、大変喜んでいただけました。
女性ものは、新婦さんより具体的な要望があり、みかん玉の琥珀にピンクの房でというご注文でした。
通常、完成品の在庫にする場合は、灰桜色等、無難で落ち着いた色にするのですが、この度は、新婦さん向けのおめでたい念珠ですので、明るいピンク色を選びました。お届けした時にちょうどご本人にお会いできて、桐箱を開けると「わあ~素敵~」言ってもらえましたので、作り手としては何よりの喜びです。
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