子ども用の数珠ってあるんですか?

※(当ブログでは、念珠=数珠として書いています。文脈上の理由などから混在することがありますが、ご了承ください)

「子ども用の念珠ってありますか?」

というお問い合わせが、実は大変おおく寄せられます。
結論から言いますと、もちろんお仕立てすることは可能です。

近頃は大人でも手ぶら参拝がよく見受けられます。

ここをご覧になっている皆様にお気持ちがあれば、小さなお子様、お孫様にも、念珠を持たせてみてはいかがでしょうか。

念珠は子どもの心を育てる?

いや、無理でしょうね(笑)

きっと、大人の思惑とは裏腹に、クルクル振り回したりしますが、仏法の相続はそんなところから始まるのかなと思っています。

しかし、けっこうな年配の方でも時々語ることがあります。

「子どもの頃に、親に持たされてね・・・」

それがその方の人生にどう影響しているかはわかりませんが、不思議なもので、心の深いところにとどまる記憶となるのですね。

当店の子ども用は、投げても引っ張っても、そう簡単には壊れません。
昔から、「稚児念珠」等の名前で、子ども用のものはあります。しかし、多くはプラスチック製で、値段も安価。作りも非常にちゃちなものが多かったように思います。

小さなお子様にも、一生使える念珠を

当店では4000円くらい~ある程度の素材を使って、子ども用を作ることができます。
(もちろんご予算さえ許せば高級材でも制作できます)
作り置きはしませんので、基本的に、オーダーメイドになります。

従来のものと違うのは、一生使えるようなしっかりした材料を用いて、大人と同じレベルの仕立てをします。大人用と違うのは玉数を減らして輪を小さくするだけです。

また、将来は大人用として引き続き使えるように、足し玉をあらかじめセットしてあります。 最近では子ども用ということで可愛らしいものも売られていますが、実用強度や一生使うということをあまり考えられているものは少ないと思います。

子どもの成長は早く、身内のご法事が数回あったかと思えば、あっという間に大人用が必要になるものです。 子ども用の輪のサイズは小学校3,4年生くらいまでを想定しています。

手が大きくなってきたら仕立て直しを

高学年にあがるころには足し玉をして仕立て直しをすれば、そのまま大人用として引き続き使うことができます。

男の子向け商品は、そのまま紐房をおすすめしています。女の子向けには、子ども用としては耐久性とコストの両面から紐房仕立てにしておき、大きく直すときに松房や頭房等に付け替えるとよいと思います。

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こちらは、自家用でうちの娘が使っているものです。 白オニキスとローズクォーツを交互に使っています。 作り置きしているものもいくつかありますが、好みに合わせて好きな色を選んであげるのも楽しい作業かもしれません。

お寺の子ども会などで

4000円程度でも子どもには高すぎるというお声もあり、数百円から作れる安価なものも制作は可能です。作り置きをしていませんが、お寺の子ども会用等、まとまったご注文では価格も相談に応じます。

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安くても、材料コストを工夫しているだけで、玉の加工や仕立てが悪いわけではありません。
今までの実績では「こんなに立派になると思わなかった!」と大変喜んでいただいております。

100円ショップでも念珠が買える時代ですので、100円、200円の価格競争で勝負しようとは思っていません。 手に取っていただければ、価格差以上の質感はわかっていただけると思います。

いろいろな飲食店や宿泊施設、娯楽施設などサービス業を見ていると、本当にいいお店って、子ども相手でも手を抜かないんですよね。

そんな精神を念珠屋でも見習いたいなと思うのでした。