福祉施設で作る数珠

※(当ブログでは、念珠=数珠として書いています。文脈上の理由などから混在することがありますが、ご了承ください)

当店もおかげさまで、多方面でお仕事させてもらえる機会が増えてきました。
仕事の意義が少しずつ形になってきている実感があります。

就労継続支援B型

今月(平成29年6月)「ARC ~歩~」(以下アルク)という就労支援B型事業所が札幌市にてスタートしました。

「就労継続支援B型」とは、通常の雇用契約におてい仕事を続けていくことが困難な方に、雇用契約なしに仕事の機会を提供し、就労を支援する事業所です。

実は、このアルクさん立ち上げメンバーが、古い縁をたどって連絡をくださり、構想段階から声をかけていただきました。

初めての顔合わせでは、「長岡さんなら何かの役に立ちそう」という笑ってしまいそうなほど漠然とした要望ではありましたが、長い間、心にとめておき、この大事なときに思い出してくれたことは、本当に嬉しいです。

どんな作業をするのか

いろいろな構想があったのですが、事業所をオープンしたスタートダッシュでは、ブレス念珠を作りたいということになりました。また、珈琲豆の選別作業も平行しております。

様子を見に寄ってみると、商品だけでなくディスプレイも、とても工夫されていました。
うちの方が参考にさせてもらいたいくらい。
オープンして10日目に早速販売の機会があり、そこではまずまずの結果が残せた様子です。

本格的な念珠の下処理を

思った以上に作業は順調で、皆さんハイペースでこなしてしまうので、当店で制作する念珠の下処理部分もお手伝いをお願いしました。

 

スタッフを中心に新しい作業を覚えていただきました。

 

念珠を作った経験がある方はご存じだと思いますが、T字に穴が開いている親玉に糸を通す部分は、前半の山場ですね。

仕事をすることは正義か悪か

ビジネス書などを読むと、金儲けを正当化することしか書かれていません。

今まではどうしても、仕事→金儲け→搾取という負の連想が抜けきれず、この先たくさんの念珠を作って売っていくこととは、どういうことなのかということを、長らく考えておりました。

そのような気持ちを少し解消してくれる足がかりとなるプロジェクトが今、回り始めました。


おみやげにいただいたアルク特製コーヒー。相談の結果、深煎りのモカと浅煎りのキリマンジャロを作ることにしたそうです。オリジナルのパッケージもオシャレ。

念珠を触る人が増えること

どんなご縁であれ、一人でも念珠に触れる人が増えると、きっとそれは争ったり憎み合ったりしない世界に近づくのではないかと信じています。

こうして手を貸してもらった念珠を、うちの方でバッチリ仕上げて、皆様の元へお届け出来るように段取りしているところです。

悩みといえば・・・

1~2か月かけて、ゆっくりやってもらおうと思っていた作業なのですが、1週間ほどで仕上がってしまいそう。このままではうちの房付け作業が追いつきません。

また何か新しいアイディアを出し続けなければなりませんね。
楽しくなってきました。