「石の効果」で数珠(念珠)をお探しの方へ
※(当ブログでは、念珠=数珠として書いています。文脈上の理由などから混在することがありますが、ご了承ください)
この石はどんな効果がありますか?
購入時によくある質問です。具体的には、「仕事が上手くいくには?」「健康に不安がある」「娘が良い結婚相手に会えますように」というような事があります。
また、誕生石のファンも多く、「私は2月生まれなんですが、アメシストの念珠はありますか?」ということも、よくお聞きします。
結論から申し上げますと・・
私たちは石の効果を売り物にしません
本当の事を言うとがっかりされることが多いのですが、基本スタンスとして仏教の法具を売る立場では、不確かな「効果」の部分を売り物にすることはありません。
それでは、人気のパワーストーンと仏教の数珠は何が違うのでしょうか。
パワーストーンの流行
昨今はパワーストーンが大変なブームとなり、天然石が多くの方に親しまれるようになりました。それぞれの石には、恋愛、人間関係、仕事、お金など様々な効果が謳(うた)われています。
それぞれの根拠(こんきょ)は、世界中の古代文明であったり、西洋呪術であったりします。今では、人工的に加工された多くの素材にも、「効果」が後付けされています。
パワーストーンの歴史と仏教
メソポタミア、エジプト、マヤ等の世界中の古代文明で、石の力を信じる文化が生まれました。仏教が発祥したインド、そして、古代の中国や日本でもその文化はあったそうです。
しかし、仏教の教えとパワーストーンは相性の悪いものでした。なぜなら、仏教は、「真実をありのままに理解する」ということを大切にする教えだからです。良いことが起きる(かもしれない)、災いをなくす(かもしれない)という不確定なことを信じる教えではありません。
仏教のお寺でも、「お守り」ということもあります。
仏教では、それを「方便(ほうべん)」と呼んでいます。真実の種明かしをするよりも、「お守り」と言った方が、良き道へ導くことができることもあるということです。
仏教の数珠の素材
それでは、数珠の素材はどのように選んだら良いのでしょうか。
それぞれの思いの中で、誕生石やパワーストーンの効果を知っていて選ぶのは結構だとおもいます。
ただ、その石に執着して、効果が有った無かったと一喜一憂することは、さらなる苦しみとなります。
ですから、仏教の数珠を売る私達が、「石の効果」を商売道具にするのは、筋違いだと考えているのです。
品質には自信を持ってお仕立します。仏教とは本来無縁の「石の効果」は記載いたしませんが、お好みの素材をお選びください。
仏教に関すること、宗派や地域の習慣、数珠の用途、鉱物学的な特性など、できる限りの情報収集をしていますのでご相談ください。皆様には最高の数珠をお届けしたいのです。