小樽市聖教寺様報恩講

更新が遅くなりましたが、16日は小樽へ行ってました。

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聖教寺様の報恩講にて出店させていただいておりました。
こちらは、真宗大谷派(通称「お東さん」)のお寺で、セイキョウジではなく、「ショウキョウジ」と読みます。数年前に建て替えたばかりで、とても立派で新しい伽藍です。小樽特有の傾斜地にあり、本堂は2階になっています。

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こちらの住職様は、仏華もご自身で立てられます。迫力満点です。
写真の中尊前の他に、祖師前、御代前、両余間と全部で5つも作らなくてはいけません。
夕方6時頃から作業を始められるそうで、どれくらい時間がかかるのかお尋ねしたところ、いつも深夜1時、2時までかかっているそうです。
御本堂の仏華を見ると、スーパーで仏壇用に売られている花束を、そのままご家庭の仏壇に挿すだけというのは、何とも味気がないように思えてしまいます。もちろん、大きさは違いますが、小さくても同じ心持で生けたいものですね。

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夕方には、御伝鈔(ごでんしょう)が読み上げられました。
御伝鈔とは、御絵伝という掛け軸の詞書を読んだもので、浄土真宗の宗祖である親鸞さまの一生涯が記されています。大谷派に限らず、真宗各派で大切にされているお勤めです。
上下巻、すべて読むととても時間がかかりますので、一般寺院では毎年交互にどちらか半分を拝読することが多いです。今年の聖教寺様では上巻が読まれました。

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お初夜のお勤めでは、雅楽が付きました。
大谷派のお経はそもそも、すごく力強いのですが、ここに楽が入るとさらに迫力があります。
僕は音楽も好きでいろんな楽器を弾きますが、実はお経にも「キー」があり、正式に決まっていますが、地域ローカルでやってしまう場合もあります。しかし、楽が入ると正式なキーで合わせなければいけません。お経にイントロはありませんので第一声を出すお坊さんはそのキーで音を取る必要があり、音楽的にも結構難しいことをやっているというのをいつも感じます。

布教は岐阜県下呂市よりお越しの、江馬雅臣先生でした。
とてもテンポの良い話口調が印象的です。
予定外に「中村久子さん」のお話をしていただいました。たまたま聖教寺様に中村久子さんの言葉が額に入れてかけてあり、江馬先生自身も、中村久子さんがご健在の頃に直接お会いしたことがあるそうで、彼女に人生を変えられたそうです。
先生のお話の途中、胸がジンと熱くなる場面では、本堂のあちこちから、ナンマンダブ、ナンマンダブ・・・とお念仏が聞こえる、そんなお寺の有り難い報恩講でした。