日蓮宗の数珠

日蓮宗の数珠について、総本山である身延山久遠寺様に問い合わせたところ、関係機関である日蓮宗宗務院様よりお返事をいただきました。
質問の内容だけでなく、『日蓮宗辞典』よりの抜粋で、詳しい資料もいただき感謝しております。

念珠に関する資料が少ない他宗とは違い、結構詳しい記録も残っているようです。
鎌倉期より室町末期頃までのものは、現存する遺品等からみても現在とずいぶん形が違ったそうです。その後、実用的に改良がくわえられ、現在の形に至ったということです。また、どの宗派でもそうであるように、五条、七条の袈裟をかけると装束念珠を使うほか、実は、北海道内の日蓮宗で、独特の変形型を使っているお寺があり、そのルーツを知りたかったのですが、宗派としては、修法師が祈祷の時に房の長いものを使うことぐらいしかないようです。北海道開拓以降、何かのきっかけでリージョナルスタイルができたのかもしれません。

ちなみに、一般の日蓮宗檀信徒に関しては、日蓮宗檀信徒用勤行数珠(詳しくはお問い合わせください)を推奨しており、その他の略式や一輪の念珠は推奨しないという回答でした。やはり他宗よりも、本式へのこだわりが感じられるため、日蓮宗の方はぜひご参考になさってください。

昔はけっこう、日蓮宗でも数珠を擦り合わせてジャラジャラと音を鳴らす人がいました。これは密教の修法や山伏修験の作法に始まることで、日蓮宗としては間違いと聞いたことがありましたが、資料には、「常には用いない」と記述されています。お寺の関係者にお尋ねしたところ、資料には明記されていませんが、お勤め中、お経がずれたときなど、合図をするために鳴らしたりするそうです。まさに、「常に非ず」の時に鳴らすことものあるのですね。こういう「隠」の部分というのは本だけではわからないことが多く、とても面白いと感じます。

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