恩送りしなければ・・・

日頃より大変皆様に良くしていただいてうれしい限りです。
念珠を通じてその輪はどんどん広がり、同世代のお客様はいつの間にかお友達になってしまいます。
少し年上のお客様は、後輩のように、おばさま達はわが息子のように、おばあちゃん達は孫のように可愛がってくれます。
そして、僕の活躍をよろこんでくれます。

お寺でも皆さんとても気にかけてくださり、打ち合わせなどで行くと、帰りにはお下がりのお菓子だったり、おすそ分けの野菜や果物などを持たせてもらうことが良くあります。個人のお客様でも、頼まれていた念珠を近くまで行くついでなんかで配達に寄らせてもらうと、あれもこれもと持たせてくれます。
最近では、うちに小さな子どもが3人いることをわかっていて、事前にお菓子を3つずつ用意しておいてくれたり、どういうわけか、冷凍しておいたお肉やお魚、買い置きしてあった調味料まで出してきて袋に入れてくれることもあります。まるで久しぶりに実家に帰った時の様です。漁師さんならたくさんの魚を、農家さんならたくさんの野菜です。

それにしても今日はいただきすぎてしまいました。
写真は、今日一日分です。

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ここまで来るといくらなんでも罪悪感がありますが、遠慮しても根負けするほど、どうぞどうぞと用意していただいて、受け取れませんと突き返すわけにもいきません。特に会うたびにわざわざうちの子どもたちにお土産を用意して下る方が、独身で子ども孫もいないおばあちゃんだったりするので、こうして外の世界とつながっていることが生きがいで、わが孫のようにしてくれる気持ちをお断りもできないのです。

最近は、精進料理に凝ったりしていますが、こんな事情もあるので、僕の場合はガチガチの精進生活を送ることはできないのです。お釈迦様の時代も、托鉢をしていたわけですから、こんなことがあれば肉でも魚でも有り難くいただいていたんだろうと思います。僕の場合、托鉢にしては贅沢すぎですが・・

一番の悩みは、何も恩返しできないことです。
もちろん贈り主が食べもの不自由しているわけでもなく、何かお返しできるようなものは思いつきません。
人の命は永久ではなく、いづれは何も恩返しできなかったと後悔しながら、お世話になった皆さんとお別れするときは必ずきます。なんとかお気持ちに報いたいというと常に思ってはいますが、こうしてくださる皆さんも菓子折りが戻ってくることを期待はしているわけではないでしょうね。
美味しいものをたくさんいただいた活力と感謝の気持ちは、さらに自分を整え、社会に、次世代に恩を送っていかなければなりませんね。

本当にいつもありがとうございます。

 

 

 

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