青大豆で精進料理

今まで、その存在を知らなかったのですが、「青大豆」なるものがあるのです。
今回は秋田産で、特徴は枝豆のような緑色と、普通の大豆よりも脂が少なく、糖度が高いそうです。

そこで、精進料理としてよりも、郷土料理として知られる「呉汁」を作ってみました。
呉とは、大豆をすりつぶしたもののことを指すようで、それを出汁にといたものが呉汁です。

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えんどう豆のようにもっと緑色の汁になるかと思いましたが、意外と、普通の白みそのような見た目になりました。
郷土料理らしく、大根を薄切りではなく、ゴロゴロと乱切りにしています。
うす味で塩は入っていますが、味噌のような塩辛さはなく、豆の香りと甘さがとても感じられます。
お精進ということで、出汁は昆布で、酒とみりんで、コクをだします。
とても温まります。冬場はいいですね。

ちなみに呉汁というくらいなので、きっと中国の呉の時代に伝わったんだろうなと思っていたのですが、中国の呉とは全然関係ないそうで、あくまで大豆を潰したものを呉と呼ぶことに由来するそうです。
呉汁をつくると裏ごしすると、どうしてもこしきれないカスが残ります。
これを捨てるのはもったいないので、片栗粉と砂糖を混ぜて練りこみ、団子状にして表面がカリッとするくらい焼くと、香ばしい青大豆団子。
昆布出汁の残り汁を甘じょっぱく煮詰めてみたらしタレをかければ、お子さんも喜ぶおやつになります。
副産物でおいしい、お精進お菓子でした。

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こうして工夫していけば、フルコースからティータイムまで精進料理で、豊かに過ごせそうな気がしてきました。
今のところ、この日は精進料理と決めるのも現実的には難しいもので、日々の食事の中に少しずつ取り入れて、材料の使い方のコツを探っています。

うんちく

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