宮城県の郷土料理でお精進

なんだか、また冬景色に逆戻りしている北海道ですが、採れるものは確実に春が近づいていますね。
ウドが手に入りましたので、さっそく料理しました。

ウドといえば酢味噌でしょう。でも、子どものころから酢味噌が好きだったという方はどれくらいいるでしょうか。
今でこそ、そんな大人の味も嫌いではありませんが、こういったアクの強い山菜の味は、ただでさえ、子どもはあまり喜びません。好き嫌いはあまり良い事ではありませんが、無理やり食べさせるのが精進料理ではなく、手に入ったものを工夫して、家族みんなでおいしくいただけるようにすることが何よりだと思います。

そこで、今回は宮城の郷土料理よりヒントを得て、料理してみました。
「引き煮しめ」というらしいです。一般に煮しめというとゴロゴロと具材を乱切りにしますが、こちらは細く千切りに「引く」ということのようです。長時間煮込まなくても、少なめの出汁と合わせて強火にかければ短時間で味がしみます。
金平にも似たような感じになりますね。

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ウドは、下茹でしてアク抜きしたあとしっかり味を付けると、意外と皮も柔らかく食べることができます。
皮は少々スジっぽいので、細く斜めに切り、白い実の部分は少々太目でもよいかもしれません。
出汁は、昆布の2番出汁と椎茸のWスープ。
ウドやニンジン、シイタケなどだけでは、くしゃっとした感じになってしまいそうなので、歯応えをよくしたかったので、きくらげとエリンギもくわえて見ました。
ポリポリとした食感がよく、きくらげとエリンギというのは、我ながらナイスなアイディアでした。
冷めるとまたぐっと味がしみますので、お弁当のおかずにも良さそうです。
鼻から抜けるウドの香りが、雪解けの匂いのようです。

同じ作り方で、秋にはフキでもいいかもしれませんね。